試着から購入まで人の手を一切介さない古着屋/ムジンノフクヤ

無人化により一般の古着屋の2〜3割引の価格を実現


リラクゼーションマッサージ店の運営や古着販売を営むダルマンは2020年8月、無人の古着販売店「ムジンノフクヤ」をオープンした。4坪ほどの店内には約800点の商品と試着室が用意されており、店員に声を掛けられることがないので気ままに買い物できる。その斬新なスタイルから、オープン以降、情報番組や新聞雑誌など、幅広いメディアに取り上げられた。


ダルマン

東京都中央区

平野泰敬社長(36)





非接客・24時間営業で

深夜帯の需要がアップ



ダルマンが営む「ムジンノフクヤ」は、その名の通り古着の無人販売店だ。同社が主に海外から買い付けた古着が300〜4980円の価格幅で販売されている。トップスがメインで、大学生〜30代の若い層に好まれる商品が多い。


同店は24時間365日営業で接客は一切しない。人件費がかからないことから、一般的な古着屋の2〜3割引の価格を実現した。ハンガーの色によって値段が識別されているため、購入時はハンガーの色に対応した金額のチケットを券売機で購入するだけ。購入前の試着も可能だ。同店は現在、直営3店とFC2店で展開する。


同社は古着のインターネット販売をメインにしていたが、個人が容易に参入できるフリマアプリなどの台頭によって、先が見通せない状況に陥っていた。平野泰敬社長は打開策を模索するなかで、アメリカで誕生した完全無人のデジタル店舗「AmazonGo」に着目。無人運営のビジネスモデルに将来性を感じ、インターネット販売から無人店舗出店へと舵を切った。


オープンした2020年はコロナ真っ只中で非接触需要が高まっていたことから、約50本のメディアに取り上げられ、来客数が増加。現在でも1日30〜40名が来店し、月商は1店舗あたり25〜30万円になるという。


同社は2021年11月からFC募集を開始。コロナ禍で始める第二の事業柱という想定で、初期投資はトータル195万円に抑えている(物件や立地により変動あり)。内訳は加盟金30万円、物件取得費約40万円、内装工事費約40万円。店内に設置する防犯カメラ(3台ほど)や券売機、什器・備品などが約85万円ほどだ。


古着は本部が用意した商品の中から選んで仕入れるのが基本だ。ただし、全体商品数の5%を超えない範囲であれば、本部が仕入れた服でなくても販売可能。試着室を設置することを考慮しても、4坪あれば約800点の商品を展開できる。


来客のピークが仕事や飲み会帰りの深夜帯となるため、商店街の1階への出店を推奨している。防犯のため、全面ガラス張りにするほか、店内には防犯カメラを設置する。必要となるインフラは電気のみ。店内には客とのコミュニケーションツールとして、アナログの連絡帳を設置している。


オーナーの主な仕事は、2〜3日に1回来店し、店内の清掃や商品の整頓・陳列、消毒作業を行うこと。通常の作業なら30分ほどで完了するが、季節による商品入れ替えの際は半日ほどかかるという。入れ替え時に手元に残った商品を保管しておけば、来シーズンに再販売できる。将来的には47都道府県に進出することが目標だ。



4坪で約800点の商品が展開できる

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