【連載 第12回】健全で強い本部の作り方

公開日:2024.04.13

最終更新日:2024.05.20

※以下はビジネスチャンス2024年4月号から抜粋した記事で、内容は掲載時の情報です。

フランチャイズオーガナイザー佐々木翔が直々レクチャー!【第12回】

株式会社フリグマ 代表取締役社長 フランチャイズオーガナイザー 佐々木 翔 社長(42)

 「フランチャイズオーガナイザー」としてFC本部構築のトータルサポートを行うフリグマの佐々木翔社長は、前職のFC本部で「3年間・100店舗」の出店を牽引した実践型コンサルタントだ。同氏が目指すのは優秀なFC本部の育成だが、その先には業界の健全化も見据えている。本連載では佐々木氏がこれまで培ってきた「時流に沿った本部構築方法や運営の在り方」を、実際の手順を踏みながら語っていただく。

 

 

 

 

テリトリー制の意義と商圏の定め方

  前回は、ノンテリトリー制の意義について触れました。今回はテリトリー制の意義と、商圏の定め方についてお伝えしていきます。
 テリトリー制とは、「加盟店に対して本部が定めるルールのもと、独占的に営業する商圏を付与する」ということです。テリトリーを設定した場合、その商圏内では本部の直営店や他加盟店が出店する事ができないため、同ブランド内でのシェア競争が起きません。そういった点において、加盟店視点では安心できる要素も大きく、昨今の新興FC本部はテリトリー制を採用しているケースが多いです。
 しかし、テリトリー制を採用した場合、「どのようなルールのもと加盟契約毎に商圏として付与していくか」が非常に重要となります。なぜなら、途中変更が容易ではないからです。よく起こり得るケースとしては、例えば「1店舗あたり5km商圏を付与する」というルールを用いて300店舗まで拡大しました。しかし、それ以上に出店しようと思ったら、良質な商圏が既に残っておらず、出店がストップしてしまうというケースです。
 出店をストップするのであれば、まだ真っ当な倫理観を持つ本部と言えます。しかし、既存加盟店の利益度外視で出店を伸ばすために、それまでの商圏ルールを一方的に廃止にする本部もあります。そうなると一気に加盟オーナーから本部への求心力が無くなり、エンドユーザーへの質も落ち、チェーンとして凋落していくというケースを多数把握しています。
 このような状況を防ぐためにも、加盟募集開始前の本部構築段階で出店計画や想定を定め、既存加盟店を守る意味でも「決して途中変更をしない」という意思のもと、商圏ルールを決定する必要があります。
 では、商圏はどのように定めていく必要があるでしょうか。以下が大分類5パターンです。
①一律半径〇㎞商圏
②1市区町村で1商圏
③人口〇万人で1商圏
④地域の特性・商売の特性に合わせ
て本部が商圏の範囲を都度判断
⑤エリアフランチャイズ制
 ①〜③はイメージが付きやすいのではないでしょうか。それぞれにメリットデメリットがありますが、①は地方店舗が不利になりやすく、②は近距離で加盟店が存在してしまうケースが出てきます。そういう意味では、③が全店への公平性を維持しやすいルールと言えます。
 ④は本部に全国各地の土地勘を持った店舗開発のスペシャリストか、責任者の存在が不可欠です。なぜなら、本部が理路整然とその商圏の根拠を示していかなければ、加盟オーナーからの賛同を得られず、いつまでも出店の段取りが進まないなんてことも有り得るためです。
 ⑤のエリアフランチャイズ制はガバナンスを効かせる難易度が高いため、本部立ち上げ時にこの商圏ルールを採用しようと考える本部は少ないですが、上手に活用できれば明確に「戦術」として機能する可能性を秘めてます。
 次回はこの「エリアフランチャイズ制」にフォーカスしていきます。

 

Profile ささき・しょう
 某FC本部に在籍し、SVやオーナーコンサルチーム責任者として加盟店継続率96%を実現。その後、コンサルティングファームを経て、2017年にリユースショップWAKABAのFC本部を立ち上げた。加盟開発/店舗開発/SV/融資/法務など、全てのFC本部機能をオーガナイズし、加盟募集開始から3年で100店舗、4年で150店舗展開を達成。2021年に株式会社フリグマを設立し、3年で100店舗達成をコミットするFCオーガナイズサービスを世の中に提供するべく活動している。

加盟募集開始から3年で100店舗を実現した確かな実績とノウハウでFC本部をサポート。

株式会社フリグマ
https://flegma.jp/

FCオーガナイザーのYouTube番組
https://www.shosasakifranchisor.com/

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