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【夢尊ワークス】年間利益約2000万円の就労継続支援B型事業所

公開日:2024.04.13

最終更新日:2024.04.13

※以下はビジネスチャンス2024年4月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

精神疾患を抱える潜在層への働きかけで利用者確保

夢尊ワークス 夢尊ワークス:愛知県豊田市 福岡 宏社長(32)

 夢尊ワークスは、就労継続支援B型事業所「夢尊ワークス」を展開している。「誰一人として、取り残されない世の中を。」という理念を掲げ、自身の精神疾患に気づいていない潜在層への利用を働きかけているという。同社は、2020年から夢尊ワークスの展開を始め、現在3事業所となり、2023年10月からFC加盟募集を開始した。

 

 

 

障害を負った父のため参入

 就労継続支援事業とは、障害を抱え就労が困難である方々に、就労の機会を提供し、社会参加の促進を支援する福祉サービスだ。
 就労継続支援事業にはA型とB型の2種類がある。A型は利用者を雇用する義務があり、給与を支払う。そして18〜65歳までという年齢制限がある。一方、B型は雇用契約を結ばず、賃金ではなく工賃として生産物に対する成果報酬を支払い、年齢制限がない。
 同社の福岡宏社長は、もともと個別指導学習塾のフランチャイジーとして塾経営をしていたが、自身の父親が障害を負ったことがきっかけで、同事業を開始した。
「父が障害を負い、家に閉じこもっていると症状が悪くなり、家族も疲弊してしまう。そこで何か別の居場所を作る必要があると考えました。しかしその時、父はすでに歳を超え定年間近。そのため先のことを考え、年齢制限のないB型を運営することにしたのです」
 一般的に就労継続支援事業を利用する人は、身体障害や知的障害などを持っている方が多いという。しかし、夢尊ワークスでは利用者の多くが精神疾患を抱えた人だという。うつ病や統合失調症、双極性障害やパニック障害など、病院で診断書を受け取った人が利用している。
「障害者手帳保持者数と事業所数の数を見ると完全に飽和状態です。しかし、就労継続支援事業所は診断書があれば利用することができます。何年も自宅に引きこもり働けない方など、何かしら精神疾患を抱えているのに自身の疾患に気づけていない方が大勢います。私たちはそういった潜在層に向けて発信をし、病院で診断してもらい、当事業所の利用を働きかけているのです。潜在層の数を考えると事業所の数はまだまだ足りていません」
 同社では障害者認定を受けていない潜在層にアプローチをするため、チラシのポスティングや新聞折込、地域紙への掲載などを行っている。あえてアナログな告知にこだわるのは、メインターゲットとなる40〜60代の利用者との相性が良いからだ。

従業員教育に注力

 夢尊ワークスのFC開業費は、加盟金275万円、敷金45万円、テナント契約初期費用75万円、内装工事費80万円、採用費45万円、設備資金や運転資金など、合計約1470万円。
 収益モデルは、直営3年目の実績で、年間の国保連売上が約4890万円。人件費209万円、家賃300万円、水道光熱費60万円、通信費24万円、ロイヤリティ(売上の10%)489万円など、年間の経費合計が約2933万円。営業利益が約1957万円の計算だ。
 夢尊ワークスは、150〜200㎡の施設で20名定員としている。事業所を運営するためには、サービス管理責任者が必須となり、人選が非常に重要となる。そのため、従業員の面接に同席し、その後の従業員教育などのサポートも積極的に行っているという。

「夢尊ワークス豊田駅前」外観

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