エリア権の取得により立地戦略で優位に/アース

出店し続ける姿勢が本部から高評価


外食や美容、介護・健康事業などを営むアース(石川県野々市市)は、北陸三県を中心にFC13ブランド・25店を展開するメガフランチャイジーだ。同社はFC加盟の際にエリア権を得ることによって着々と店舗を増やし、2022年3月期には年商22.1億円(グループ合計26.5億円)を記録した。今や北陸を代表するメガフランチャイジーとなった同社の河端徽岳社長に、エリア権取得のメリットを聞いた。


アース

石川県野々市市

河端徽岳社長(53)



河端徽岳社長(53)

立地戦で苦い思いをした過去

エリア権でリスク回避



グループ業態含め北陸に41店(FC:25店)を展開するアースは、型枠工事を主な事業として1989年に創業した(当時:河端組)。誠実でない部分が垣間見える当時の建設業界が相いれなかった同社は、1998年に新業態としてコンビニのFCに加盟。既存の建設業を撤退し、FC業に重心を移していった。


現在は、「かつや」「からやま」「小木曽製粉所」などの外食系FC8ブランド、整骨院の「ほねつぎ」、不動産の「ハウスドゥ!」など他業種FCを含めて合計25店舗を展開。そのうち、からやまと小木曽製粉所はエリア権を有している。


「エリア権はメリットよりデメリットをなくす意味の方が大きいです」と、河端徽岳社長は話す。その一番の理由は立地戦略だ。同社は約20年前、かつやが全国に店もなかった時代に加盟。石川・富山に4店舗出店し、そのうちの金沢店を後輩に譲渡した。しかし「北陸エリアは当社(アース)が出店するから、増店するなら北陸以外に」という口約束を反故にし、その後輩は石川県に次々と出店する。


狙っていた場所を取られるなど、同社は立地戦で非常に悔しい思いをした。その経験を踏まえて新規加盟の際、同社は基本的にエリア権を交渉している。当然、エリア権は簡単に手に入るものではない。交渉の際、出店計画を必ず聞かれ、一部の本部では故意に出店しない場合はエリア権の剥奪を提示するケースもあるという。本部側は出店に関する加盟店の姿勢を重視する。エリアを任せる加盟店が、多店舗展開を実現できるかを測るためだ。珍しいケースとして、関東で展開していたからやまが地方出店に踏み切った5年前、同社に北陸エリアの展開を委託した。北陸エリアでの出店実績と物件探しを怠らない同社の姿勢が評価されたという。


また河端社長は、エリア権は社員のモチベーション向上にも繫がると話す。エリア権を有していなかったときは、運営に関する他社との意識の差から、集客施策で足並みが揃わなかった経験や、他社の運営する店舗のクレームが入ってくることが多々あったという。エリア権を取得し、該当地域をお膝元としてしまえば、自社でブランドを育て上げるという責任感が生まれる。質のよいサービスを提供できれば、増店も難しくない。「多店舗展開を考える方は、エリアを抑えた方が確実にやりやすいと思います」同社は新規加盟の際はエリア権取得を基本として、今後も拡大を続けていくという。



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