多店展開の理由は利便性・利益確保・商品原価の低減

C加盟社との連合体で全国制覇に挑む/「葬儀会館ティア・家族葬ホールティア」


ティア

(愛知県名古屋市)

眞邉 健吾 専務取締役

フランチャイズ事業本部長(47)



眞邉 健吾 専務取締役(47)

葬儀会館チェーンのティアは2021年10月1日時点で全国132店舗(直営78・FC54)を展開。FC店については11社の加盟店で構成されており、FC加盟店の中 で最大店舗を運営しているのは、南 海電気鉄道のグループ会社となる南海グリーフサポートの 17店舗だ。同社の眞邉健吾専務は、「多店化していただくメリットは大きく3つある」と話す。(ビジネスチャンス12月号巻頭特集より)



ティアが複数店舗を推奨する理由は明確だ。まず1点目が、顧客の利便性と認知度の向上という点。葬儀会館の商圏は、一般的に会館を起点とした半径2〜3㎞、郊外でも約5㎞圏内とされている。

「依頼されたお客様になぜその会館を選ばれたかを尋ねると、どの時代も回答1位は『自宅からの近さ』でした。ですから5 ㎞以上先からお客様に来ていただくのは難しい。利便性を考えると、3㎞おきに店舗があれば解消できるのです」


ただFC店が3㎞間隔で出店するとなると商圏の取り合いが発生してしまうため、同社では保護商圏を設定してドミナント戦略を採用している。そしてこれは会館の運営面でもメリットが発生するという。葬儀会館の中でも、家族葬ホールの場合は1日1件の貸し切りが主流となる。そのため葬儀依頼が重なると機会損失になってしまうのだが、ドミナント出店をすることで他社への流出を防ぐことができるのだ。


そして2点目が、店舗の収益確保だ。同社の会館の場合、1店舗当たり3〜4名の正社員が必要となるが、ドミナント出店をすることで2店舗目以降の必要人員は半数の1〜2名で済む。これは葬儀会館という施設独特の稼働状況にある。「24時間営業の施設ではあります が、コンビニなどと異なり常に稼働しているわけではない。開業1年目であれば、3〜4名の正社員で月30〜50%稼働させますが、2店舗目を出店することで正社員4〜5名体制で2店舗を運営します。複数出店することで人件費が圧縮され、利益と て還元できる」


3点目が原価の低減だ。葬儀依頼の案件は、当然だが店舗数に比例して増加する。そして扱う商品量も増えるわけだが、その原価に関しては物量が増えたことで価格低減の交渉余地につながる。また同等に、商品の物流も安価で提供しやすくなるのだ。


このようなメリットを踏まえて戦略的に多店化を推奨している同社だが、一番は「多店舗化することで葬儀依頼も増え、結果的にその地域で選ばれている実感を持ってもらう」(眞邉専務)という考えが根幹にあるという。

「葬儀業界を変えるために全国に看板を広げていきたい中、直営店だけでは出店スピードが追いつかないことからFC事業を始めまし た。当社とFC11社は『12社の連合体』。今後も直営とFCでどこに出店していくか、青写真はもう出来ています。まずはこの体制で 5年以内の200店舗を達成したい」



▲ドミナント出店のメリットは大きい

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