【持続未来ホールディングス】70年弱続くビル管理事業者がフィットネスブランドを展開

公開日:2026.01.07

最終更新日:2026.01.05

※以下はビジネスチャンス2026年2月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

70年弱続くビル管理事業者がフィットネスブランドを展開
清掃業務が店舗の運営管理に繋がる

 持続未来ホールディングスは、1958年に創業した広島で70年弱続く持続未来株式会社の、持ち株会社としての役割を担う企業だ。ビル管理・清掃業を本流に、福祉、IT、コインランドリ ーと、多角的な事業展開をしている。また、フィットネスブランド「ECOFIT24」を3店舗展開するフランチャイジーでもある。現在、グループ全体の売上が21億円ほど。長年にわたり地域の建物管理を続ける一方で、時代の変化に応じて業域を広げてきた。

人材不足をきっかけに多角化 就労支援やITなど積極展開

 同社のグループ全体の売上は約21億円。そのうち半分の11億円を占めるのが創業以来続くビル管理事業だ。顧客数は300社を超え、オフィスビルや商業施設の清掃・設備保守を行う。四半世紀を超えて取り組んできた祖業だが、収益性の先細りや、業界が抱える人材不足の課題から、近年では周辺領域への事業拡大に取り組んでいる。
「現在においてはさまざまな業種で人手不足が謳われていますが、ビル管理を営む我々は、万年人手が足りない状況が続いています。どのように人手の確保をするか考え、着目したのが障がい者雇用でした」(米山真和社長)
 グループ会社のライフパスとオンザライズでは、就労継続支援 A型・B型事業所を広島県と高知県で展開している。利用者は知的障害や精神障害などを持ち、作業を通して働く力を身につける。作業は、清掃作業のほかにキノコの栽培などさまざまなプログラムがある。こうした活動を通して、スキルアップやコミュニケーション能力の向上を目指し、一般就労に繋げていく。同社としては、成長した人材をグループ内に登用する流れができ、人材不足に対する解決策となっている。
「障がい者といっても、健常者と遜色なく作業できる人がほとんどです。個人の適正に合わせたアプローチをして育成をしています。育ってきたらビルメンテナンス業の就労に繋げる、というわけです」(米山社長)
 人材確保を目的として立ち上げた事業だが、結果、福祉関連事業の売上は約7億円を実現。ビル管理と並ぶ同社の主要事業になっている。
 さらに同社は、システム開発分野にも進出している。農業の生産現場が抱える課題をデジタル技術で支援する「スマート農業」領域へ参入した。積算温度などのデータを可視化し、出荷や栽培を効率化できる仕組みをアプリケーションで作成。DX化がゆるやかな業界において、ユーザーがストレスなく使えることに注力して開発したという。
「本当は最初、農業関連をやるつもりはなかったんです(笑)。別で検討していたプロジェクトがコロナで頓挫してしまったことから、コロナという特殊な環境の中でも始められる事業を模索した結果が農業のシステム開発でした。社会人大学院の人脈がきっかけで、どこから事業に繋がるかわかりませんね」(米山社長)

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1958年創業時の写真、社名は菱ビルクリーナー

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広島県を中心にビル管理業を70年弱続けている

祖業とのシナジー 新形態の構想を協議

 そして2023年、同社が新たに挑んだのが、フィットネスジムのFC事業「ECO FIT24」への加盟だった。ECO FIT24は24時間利用可能な無人型フィットネスジムチェーンだ。運営母体のエーイーシーは業務用のジムマシンを販売している。月額利用料は2980円とフィットネス業界の中で低価格帯の料金設定だが、本格的なトレーニングを行える点に特徴を持つブランドだ。中村社長自身も生活の中でフィットネスを取り入れており、ジム運営の構想を持っていた。しかし、自社運営をするにはノウハウがなかったため、FCブランドの開業を選択した。通いやすさとトレーニングの強度を兼ね備えた ECO FIT24への加盟を決めた。
 2023年にブランド加盟し、2024年1月に広島三篠店をオープン。翌年には広島大町店、広島舟入店と、立て続けに出店し、現在は3店舗を展開している。いずれも路面立地にこだわり、店舗の視認性とアクセス性を両立させた。1店舗あたりの初期投資は約5000~6000万円。広さは60~90坪ほど。会員数はそれぞれ700~1000人規模で推移し、3店舗平均で月万円程度の営業利益を確保している。
 一見してジム運営は祖業のビルメンテナンスとはかけ離れているようだが、米山社長はこの2つの事業にシナジーがあると話す。
「無人店舗といっても完全に手放しでは成り立たちません。清掃や点検は欠かせない。特に清掃に関して我々はプロです。本部としては2日に1回程度の清掃で問題ないということでしたが、当社の店舗では毎日清掃を行っています。同時にマシンなどの状態確認もしています」(米山社長)
 毎日訪れる清掃スタッフは運営業務も兼ねているため、トラブルの際の対応も早急にできる。人材確保の観点から常時スタッフを配置することは難しかったが、清掃業務が経営管理の面においても利点になったという。
「利用者間の人間関係やマナー意識が思っていたよりも繊細でした。たとえばマシンを使用した後の3分ほどの休憩が、他人からはマシンからどかない迷惑行為に見えたり、使った後のマシンを拭かない行為に敏感だったり。対人ビジネスであることを強く認識しました」(米山社長)
 現在は、広島市内でのさらなる出店を視野に入れると同時に、他県展開も検討中だ。広島はまだ市場が成熟しておらず、4店舗目、5店舗目の構想も進行しており、出店できる場所があれば積極的に出していくという。さらに、本部との協議では、既存業態とは異なる形態の構想も持っている。
「ECO FIT24はトレーニング志向の強い層向けですが、リフレッシュを目的としたライト層を取り込んでいきたいと考えています。もう少し気軽に通えるよう、30~50坪のモデルをつくりたく本部と話をしているところですね」(米山社長)

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ECOFIT24広島舟入店、視認性とアクセス性を両立させた

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安価な会員費ながら本格的なトレーニングを積める

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(広島市西区)
米山真和社長(53)
Profile◉よねやま・まさかず 1995年同志社大学卒業。2021年県立広島大学大学院経営管理研究科ビジネス・リーダーシップ専攻修了。1995年にセールス会社に新卒入社。翌年、三栄産業(現持続未来)に入社し、施設管理やビルメンテナンス業に従事。2014年、代表取締役に就任。同年、三栄ホールディングス(現持続未来ホールディングス)を設立。持続未来グループとして持株会社制に移行する。その後、福祉や農業系システム開発、障害を持つ若者受刑者向け社会復帰職業教育など、さまざまな事業に携わり現在に至る。

 

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