【ヒロシマ】地元埼玉・戸田を中心に首都圏で4ブランド店舗を展開
公開日:2025.12.22
最終更新日:2025.12.22
※以下はビジネスチャンス2026年2月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。
本部サポートの活用で着実に店舗数を伸ばす
埼玉県戸田市を拠点とするヒロシマは「サーティワンアイスクリーム」や「ゴンチャ」、「ビアードパパ」や「ホルモンたけ田」の4ブランド45店舗を運営するメガフランチャイジーだ。祖業は工場経営と全く畑違いの業種から、地元に商業施設が立ち上がったことをきっかけに現社長の父がFCに加盟したことで同社のFC店舗運営は始まった。長らく1店舗のみを運営していたが、山根渉社長に引き継がれて以降はFC事業の多店舗運営へと乗り出し、今後も増店の決意を固めている。「ゴンチャ店舗を20店まで増店する」と話す同社の山根社長に、ゴンチャの店舗運営について話を聞いた。
加盟基準は「美味しいもの」 ゴンチャの魅力は品質の高いお茶
--御社は現在「サーティワンアイスクリーム(以下 : サーティワン)」「ゴンチャ」など4ブランド45店を運営しています。FCを始めたきっかけを教えてください。
山根 地元の戸田市にジャスコ(現 : イオンモール)の大型商業施設が進出したことがきっかけです。当社の母体は父が経営していたサングラスやカメラ用の偏光膜を中心に製造する工場で、FC加盟以前は小売業や飲食業には全く携わっていませんでした。父はアイスが好きだという理由でサーティワンへの加盟を決め、1989年に当社を設立。ジャスコ内へサーティワンを出店しました。
--外部からの影響でFC事業を開始され、その後はすぐに多店化されたのでしょうか。
山根 1店目の出店後は、13年ほどサーティワン1店舗のみを運営していました。しかし、2000年代に入って大手デベロッパーが続々と大型商業施設を開業し、出店がしやすくなりました。同時期にサーティワン本部から多店化の打診があり、多店舗展開を開始したのですが、その頃には私が父から会社を継いでいたため、多店舗展開は私の代からです。以来、店舗を増店し続け2025年12月でサーティワンの店舗数は30店舗になります。
--山根社長に代替わり後は多店舗運営だけではなく、新たに複数のブランドに加盟されています。山根社長が重視するブランドの選定基準を教えてください。
山根 私の加盟基準は自分が「美味しい」と思う商品を扱うブランドを選んでいます。また従業員が「面白そう」「楽しそう」「やりがい」を感じられるか、という点も重視しています。当社では「ビアードパパ」に加盟しているのですが、加盟を決めた理由は「美味しさ」、そして、当時は珍しかった店頭での実演販売に「面白さ」や「楽しさ」を感じたからです。
--御社の加盟する中で最も新しいブランドは「ゴンチャ」ですが、ティーカフェという業態に興味を持ったきっかけを教えてください。
山根 私自身、お茶が好きなためゴンチャには非常に興味がありました。実際に飲んでみると非常に美味しく、日本でもとても質の高いお茶が手軽に飲めるのが魅力的だと感じました。しかし、世間ではタピオカブームは終わったという認識で不安があったため本部に加盟店オーナーを紹介してもらい、直接話を聞きました。実際に話を聞くと美味しいだけではなくビジネスとしての優秀さを確信し、不安が払拭されたのでチャレンジしたいと強く思いました。加盟を決めて半年後の2023年3月にイオンモール成田で1号店を出店しました。

加盟を決めた半年後にイオンモール成田店を出店
手厚い本部サポート ゴンチャ20店運営を目指す
--ゴンチャ1店舗目のイオンモール成田ですが、立ち上がりはいかがでしたか。
山根 ゴンチャにはすごく期待していましたが、初年度の売上は思ったほど伸びず初年度は月商600万円ほどでした。しかし、現在はゴンチャブランドの人気とともに着実に売上を伸ばしており年商1億円を超えるようになりました。
--出店の際、店舗作りでこだわったことを教えてください。
山根 当社が主にショッピングモールに出店していることもあり、若い方とファミリー層のお客様が多いため、ゴンチャ店舗では店内で楽しくおしゃべりできるように席を確保しています。
--売上を伸ばすために行った施策などはあるのでしょうか。
山根 当社が特別何かした訳ではありません。ゴンチャ本部がデジタルプロモーションを重点的に実施しており、特に女性の若い世代からの支持率が非常に高いです。また、商品の美味しさをアピールすることで、老若男女問わず幅広くお客様が増えており、ゴンチャのブランド力が年々高まっていると実感しています。来店した多くのお客様に満足してもらえるように、店舗運営では美味しい商品の提供と笑顔の接客に注力しています。
--御社は、ゴンチャ加盟初年度から3店舗を出店し、以来3年で8店舗と着々と増店を重ねていますが、その中で大変だったことはありましたか。
山根 今年、当社では引き継ぎ店舗も含めてゴンチャを4店増店したのですが、人的に運営が難しいという問題に直面しました。しかし、本部が人員を派遣してくれたので、その間に当社社員を育てることができました。
--運営店舗の急増によって、当時は早急に新たな人材を採用する必要があったと思います。採用の際に困ったことはありませんでしたか。
山根 ゴンチャはアルバイト募集が 圧倒的に集まりやすいです。店舗の立地によって多少は変わりますが、一度募集を出すだけで学生中心に10人、20人と応募が来るので採用に苦労することがありません。
--ゴンチャ本部の加盟店サポートには、ほかにどのようなものがあるのか教えてください。
山根 本部サポートで一番助かっているのは、クレーム対応を本部のカスタマーセンターが全て引き受けてくれる点です。通常、クレームはFC店側で対応しますが、ゴンチャでは本部カスタマーセンターが解決まで対応してくれます。クレーム対応が苦手な若手社員も多いため、従業員満足度向上にも繋がっています。
--FC店へのサポート体制が整っている本部へは都度相談もしやすいですね。
山根 その他、店舗オペレーション指導や人件費管理、原価管理などさまざまなサポートがあります。衛生管理も徹底しており、手を抜けない厳しい指導があります。だからこそ高いQSCを維持出来る体制が整っていると感じます。
--今後の出店について、目標や計画を教えてください。
山根 現在、拠点が45カ所まで増えました。直近の目標は、全ブランドで50店舗体制です。ゴンチャは現在8店舗ですが、来年中には10店舗になる予定なので、2028年までに20店舗を目指して積極的にチャレンジします。また、今後100店舗運営を目指して増店を行っていきたいです。

ゴンチャ店内では楽しく会話ができるように席を確保
有限会社ヒロシマ
代表取締役 山根 渉 氏(53)
Profile やまね・わたる
1972年8月、埼玉県戸田市生まれ。城西大学経済学部経済学科卒業後、株式会社ヤオコーに入社。その後家業の製造業へ戻り新工場の設立や事業規模拡大をする。2002年1店舗だったサーティワンを多店化し2004年2月に代表取締役に就任。現在フランチャイズ4ブランド運営し展開している。
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