【餃子のかっちゃん】FC開始2年で57店舗に拡大した餃子居酒屋
公開日:2025.11.04
最終更新日:2025.10.29
※以下はビジネスチャンス2025年12月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。
独自の広告戦略で平日の稼働率は9割超え
居酒屋を中心に飲食15ブランドを手掛けているdoubleは、2020年の設立から5年で86店舗を展開し、前期売上高65億円を達成した注目企業だ。主力ブランドの「餃子のかっちゃん」は、客単価2400円というコストパフォーマンスの高さと利用シーンの多さから、若年層を中心に人気を博している。2023年にFC募集を開始し、現在は直営40店舗、FC17店舗を展開中だ。
広告に強い業態を意識
 2021年にオープンした「餃子のかっちゃん」は、餃子や麻婆豆腐といった中華料理をはじめ、揚げ物や一品料理など70種類以上の居酒屋メニューを提供している。メインメニューの餃子は3個で199円、ハイボールは99円、生ビールは299円と、リーズナブルな価格が特徴の格安居酒屋だ。食べ飲み放題にも対応しており、最安プランは2時間で2200円となっている。ちょい飲みや大人数での宴会など多様なシーンで利用できることから、学生や若いサラリーマンから熱い支持を得ている。
 また、各種グルメサイトのアクセス数はエリア内トップレベルで、ピークタイムの稼働率は平日でも9割超えを維持している。松井勝也社長は、グルメサイト経由の集客を前提に同店を立ち上げたと話す。
「集客力を高めるには衝撃的な価格の商品が必要だと考え、ハイボール99円を始めた。その上で、広告に強いブランドにするため、インパクトのある食べ飲み放題も導入した」
 メイン商品は、オペレーション面を逆算して餃子を採用。OEM生産することで仕込みを減らし、餃子焼器による調理でコックレスを実現した。

視認性の高いファサード
ゲリライベントでファンを獲得
 同社は将来の200店舗体制を実現するため、2023年にFC募集を開始した。60坪の居抜き物件で開業する場合の初期投資は、研修費や開業指導費を含めて加盟金200万円、加盟保証金100万円、店舗施工管理兼デザイン費120万円、施工費20~30万円、ファサード看板代150万円、厨房機器550万円、POSレジ一式80万円、店舗備品115万円、開店販促費万円など、合計2400~3600万円だ。店舗規模は20~100坪まで対応している。
 この場合の収益モデルは、繁忙期で月商1650万円に対し、営業利益は約350万円(約21%)。経費の内訳は原価率32%、人件費率19.8%、家賃8%、広告宣伝費2.3%、ロイヤリティ5%、そのほか支払手数料や水光熱費がかかる。
 同店は話題作りとして、対象のドリンク1円イベントを突発的に開催している。そのため原価率は高いが顧客満足度が向上し、結果的にリピーター獲得に繋がっている。実際、売上の約半分はリピーターによるものだ。
 開業前は既存店で1カ月間の研修を行い、開業後10日間はSVがサポートに入る。また、各種グルメサイトやSNSなどの広告運用は、すべて本部が請け負うという。
 今後はFC展開にも本腰を入れ、直営7割、FC3割の比率で200店舗体制を目指す。
餃子のかっちゃん
double
(大阪市北区)
松井 勝也社長(31)
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