【ルミネアソシエーツ】ルミネの戦略的子会社が運営するFC15店舗

公開日:2025.11.04

最終更新日:2025.10.21

※以下はビジネスチャンス2025年10月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

同業態複数ブランドを扱い物件に合わせた展開を行う

 ルミネアソシエーツは、JR東日本グループのルミネが出資する戦略的子会社だ。ショッピングセンター「ルミネ」内のテナントを中心にタリーズ(4店舗)、ドトール(1店舗)、プロント(1店舗)、エ・プロント(2店舗)、ベックス(1店舗)といったカフ ェブランドをはじめ、成城石井(3店舗)やネイバーズブレッド(1店舗)、 H&F BELX(1店舗、紅茶の物販)、私の部屋(1店舗、雑貨)のFC15店を運営している。そのほか、コスメや生花、雑貨の物販、駅そばといったオリジナル業態もあり、多彩なブランドを展開しているのが特徴だ。 

グループでの出店計画に強み 出店場所に合わせたブランドを展開

--御社は、ルミネグループの直営・FC店舗の運営を担っていますが、設立の背景と現在の位置づけを教えていただけますか。
森嶋 弊社は、ルミネの戦略的子会社としての位置づけで、1991年に複数あった直営店舗やFC店舗を運営する子会社が合併してできました。ルミネが運営する駅ビルなどにおいて、カフェや食品、生花やコスメなどの物販を中心に、幅広い業態のオリジナル・FCの開発運営を行っています。
--ルミネグループという立場が、他のFCオーナーとは異なるメリットを生んでいます。
森嶋 ショッピングセンターのルミネに多く出店している点は、当社の強みだと思います。グループ内でのコミュニケーションを密に取っており、物件情報の共有や出店場所の相談をしながら出店計画を練っています。現在はルミネ内にFC7店舗を出店していますが、やはりルミネは集客力が強く、恵まれた環境にあると感じます。ルミネ以外にも出店していますが、グループへの信頼感もあり、こちらでも物件の選定で悩むことが少ないです。
--どのようなアプローチで物件を選定されるのですか。
森嶋 2通りあって、ルミネから物件を紹介されて特定の業態を出したいという依頼をいただくパターン、当社から出店したいブランドを提案して物件を選定するパターンがあります。物件の広さや出店場所によって求められる客層やニーズが異なるうえ、ルミネ側から多様なブランドの出店依頼をいただくので、同業態でも複数のブランドを扱えるようにしています。
--ブランドの選定基準や戦略を教えてください。
森嶋 たとえばカフェ業態では、「ドトール」「プロント」「タリーズ」「ベックス」などに加盟しています。狭小地でテイクアウト重視ならタリーズ、しっかりとした昼食を提供するならプロントといった形で立地に合うブランドを見極めて、柔軟な提案と運営をする必要があるためです。そのため物件の特性を考慮した加盟検討をしています。そのうえで加盟したブランドの中から、対象物件に合うブランドを選定しています。グループとしての信頼性や実績があるからこそ、FC本部からの信用も厚く、同じカフェ業態でも複数ブランドへの加盟が実現できています。
--オリジナル業態の開発にも力を入れていると伺いました。
森嶋 オリジナルにも変遷があり、「フルラージュアン」といった生花業態は、マーケットのニーズに応じて業態転換したものです。当初は雑貨店としてスタートしましたが、「お客様にお花のある生活をしてもらいたい」というルミネの方針や、多様な商品を扱うよりも専門性を持たせた方が需要があるという判断に至り、花をメインに据える形に進化しました。そのほか、大宮駅構内で展開している「駅そば」は、50年近く続いている歴史ある店舗です。SNSで取り上げられたり、店長自ら発信しているSNSもフォロワーに対する「いいね」率が高かったりと、長いファンの方がついてくださっているようです。一日平均約500人にご来店いただいており好調です。
--直営とFCを展開される中で、どちらに注力されてきましたか。
大八木 当社が合併して立ちあがったときは直営とFCの両方の店舗がありましたが、以降は、オリジナルを開発するノウハウが少なく、効率や生産性を考慮してFCを広げてきました。現在は、FCとオリジナルを両輪で運営する体制が整い、それぞれの強みを活かして展開しています。

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ルミネエストのタリーズコーヒー、同業態複数ブランドを扱う

出退店を通じた店舗展開にノウハウ3カ年事業計画の目標売上1.4倍

--ルミネの中で出店されていると、収益ノルマも高いのではないでしょうか。
森嶋 集客力が高いルミネでは、高い売上水準が期待されるところです。店舗立地は良いですが、それだけで売上が確保できるわけではありません。今月が良くても来月は良いか、今年が良くても来年は分からず常に不安定です。業種ごとの売上目標をクリアできるよう、そのときのトレンドをしっかりと見極めながら展開していきたいと考えています。─厳しい売上競争の分、運営や店舗設計のノウハウが蓄積されます。森嶋 長年の出退店経験を通じて、店舗の運営以外に設計・施工・什器選び・オペレーション設計まで含めたノウハウを積み重ねることができました。それが結果として、FC本部の信頼に繋がっているのだと思います。
--今後、ルミネアソシエーツとして注力していきたい領域はありますか。
大八木 現在は飲食・雑貨・食・コスメの4業種に集中しています。まずは現状展開している店舗の売上を伸ばし、4業種バランスよく成長していたきいと考えていますが、将来的には外部からのニーズに応じて、新たなブランドにも挑戦する可能性は十分にあります。
--最後に、今後の展望を教えてください。
森嶋 3カ年事業計画で売上目標は1.4倍にすることを掲げ、今年度はその最終年度となります。ルミネの子会社として、まずはグループ内で連携を取りながら、顧客のニーズをくみ取ったブランド展開を行っていきたいと思います。

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ルミネ大宮に出店しているエ・プロント

会社概要
代表者 文野 誠司
所在地 東京都新宿区
設 立 1991年9月
資本金 2,500万円
従業員 783名(2025年5月現在)
FC 契約  株式会社成城石井、株式会社ドトールコーヒー、株式会社プロントコーポレーション、タリーズコーヒージャパン株式会社、株式会社私の部屋リビング など

 

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(東京都新宿区)
左)森嶋 晶子 取締役営業統括部長(44)
右)大八木 幹子氏(46)

 

 

 

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