【GOSSO】居酒屋は一時8割減の売上高

公開日:2023.06.16

最終更新日:2023.06.16

※以下はビジネスチャンス2023年6月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

焼肉は1〜2割減に留まる

 コロナで居酒屋業態は壊滅的な被害を受けたが、非接触運営や王道商品など独自のモデルや強みを持つブランドは成長を遂げた。

大打撃の居酒屋焼肉で人気獲得

 コロナの影響で居酒屋業態が苦戦を強いられた。その一方で、焼肉の売上高は(2019年対比)、2020年89.1%、2021年77.5%、2022年97.6%と比較的好調だった。その理由は寿司と同様、消費者の潜在的な人気を持つ食事という点で選ばれてきたからだ。その中、過去3年間で約80店舗の増店に成功した居酒屋業態のブランドがある。それがときわ亭だ。
 同店は仙台ホルモンをメイン商品とし、全卓にレモンサワーサーバーを完備。おかわり自由のサーバーとタッチパネル注文により、接客を減らした非接触型の運営スタイルを採る。居酒屋×焼肉業態であったこともあって、コロナ禍の行動様式にマッチした。
 居酒屋をはじめ、コロナで大きく影響を受けた業態は、従業員の雇用継続が厳しい状況に陥った。雇用調整助成金など政府による雇用政策もあったが、パート・アルバイトが転職するケースも多く、Go Toトラベルなどで客足が急増した際も人手不足で対応できず、多くの機会損失が発生した。
 しかし、人手を最小限に抑えたときわ亭の運営スタイルであれば対処可能だ。収益性も高い同店のビジネスモデルは、アフターコロナでの躍進が期待できる。

0秒レモンサワーⓇ 仙台ホルモン焼肉酒場ときわ亭 GOSSO(東京都渋谷区) 藤田 建社長(48)

PROFILE ふじた・けん
1974年アメリカ・シカゴで生まれ、3歳の時に日本に移住。大学卒業後、ITベンチャー企業でWebコンテンツディレクション・クリエイティブに携わる。その後、外食業界に転身。株式会社ZETTON運営の「銀座ZETTON」にて飲食業を学び、 2005年GOSSO株式会社を設立。チーズフォンデュ専門店「ガーデンファーム」、肉バル「ガブリコ」、肉寿司専門店「肉寿司」の他、ストレスフリーの焼肉エンターテイメント酒場「0秒レモンサワーⓇ 仙台ホルモン焼肉酒場 ときわ亭」を全国に展開中。

 

 

 

非接触型システムでストレスフリーの食空間を提供 SNS戦略でファンを育成、アプリ会員が20万人に

 GOSSOが展開する「0秒レモンサワーⓇ仙台ホルモン焼肉酒場ときわ亭」は、2019年12月にオープンし、コロナ禍でも精力的に増店し現在83店舗(直営 : 23、FC : 60)まで拡大している。卓上レモンサワーやタッチパネルオーダーを導入し、省人化した非接触型のシステムが功を奏し、コロナ禍でも収益性が高かったという。同社の藤田健社長はSNSを用いたファンマーケティングで、ファンの育成に力を入れていると話す。

全卓にレモンサワーサ ーバーを完備

ストレスフリーがコンセプトコロナ禍に非接触型がマッチし増店

―「ときわ亭」を立ち上げた経緯を教えてください。
藤田 もともと当社は、居酒屋やレストランなどの飲食店を空中階に、70店舗ほど展開していました。しかし、お客さまから支持を得ているお店を調べると「日常的」「大衆的」「路面店」という3つのキーワードが浮かび上がったのです。そのため3つのキーワードを兼ね備えた、新たな食空間を提供することを決めたのです。そして可能性のある既存店舗をM&Aで広げようと全国を探し回り、「仙台ホルモン・焼肉ときわ亭」を見つけました。常盤食品という会社が仙台で30店舗ほど展開している焼肉業態で、ここの塩ホルモンを全国に広げたいと思ったのです。

―どのようなところに惹かれたのですか。
藤田 ときわ亭の仙台ホルモンとは豚ホルモンで、秘伝の塩だれに漬け込んだ塩ホルモンが地元に長く愛されていました。巷に塩ホルモンは溢れていますが、ほとんどが関西の牛ホルモンだったので、独自化された魅力的な商品だと感じましたね。
 本家のオーナーは、この味を日本中に広げるのが夢だと話し、我々は広げることが得意なため、パートナーシップ契約を結ぶことになりました。そして全国展開をするため、秒レモンサワーを開発し、2019年月に我々の号店がオープンしました。

―その後2020年9月というまさにコロナ禍の時期にFC展開をスタートされています。なぜその時期でも順調に増店をすることができたのでしょうか。
藤田 ときわ亭は、0秒レモンサワーというお客さまが自ら卓上でドリンクを注ぎ、タッチパネル注文にするなど省人化しており、非接触型のシステムとなっています。さらに焼肉業態は換気が良いという話題もあり、偶然にもコロナ禍にマッチした業態であったことが幸いしましたね。
 またターゲットをMZ世代に絞っていたのですが、行動制限で飲みに行くことができない人が多かった中で、比較的MZ世代は飲みに出歩きやすい世代でした。そういった要因が重なり、コロナ禍でも収益を伸ばすことができ、既存の加盟オーナーの増店、また紹介などで、ほとんど加盟営業をすることなく広がっていきました。

―お客さまが自ら卓上でレモンサワーを注げるシステムは画期的で、御社が火付け役となり、現在さまざまな業態で取り入れられています。
藤田 実は、飲食店でダントツに多いクレームは「スタッフの態度が悪い」ということ。我々はそのクレームの要因をなくそうと、セルフ化、DXを取り入れ、スタッフを呼ぶ機会をなくし「ストレスフリーの焼肉エンターテイメント」というコンセプトを打ち出したのです。
 0秒レモンサワーを体験に来る人が多く、来店された99%以上の方がオーダーされます。そして塩ホルモンのファーストオーダー率も98%超え。MZ世代は自分にとってプラスになる世界観を求めており、現在のこの情報過多の時代では、これくらい尖っていないと生き残っていけないのです。

―御社はファンマーケティングにも注力されています。
藤田 当社では半年に1回、公認アンバサダーを募集しています。SNSを利用して独自に広報活動してもらい、商品開発の会議などにも参加してもらっています。熱量の高いコアファンの発信をどんどん拡散しながらファンの育成をしており、アプリ会員が約2年で20万人になりました。
 アプリでは来店回数ごとの特典を設けていたり、割引キャンペーンのメッセージを通知したり、来店喚起を促しています。集客するためというより、どうしたらファンに喜んでもらえるのかを軸にしたマーケティングを行っているのです。
 現在、8月末までに100店舗体制にすることを目標に動いています。そしていずれは、このときわ亭というブランドで、立飲み業態や物販業態など新たな業態を展開し、300店舗まで広がるビジネスにしていきたいですね。

MZ世代に刺さるインパクトある商品

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