【DREAM PONY】加盟希望者とFC本部を繋げる総合代理店

公開日:2025.08.21

最終更新日:2025.08.21

※以下はビジネスチャンス2025年8月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

経営まで併走支援するライフプロデュースが強み

 DREAM PONYは、フランチャイズ総合代理店として数十のFCブランドを取り扱い、個々の加盟希望者に最適な事業を提案している。同社の特徴は、開業後のライフプランまで考え、支援者と併走するスタイルを築いていることだ。不動産業から転身した一ノ瀬続輝社長は、フランチャイズ業界に仲介業が無いことに着目し、同社を設立した。

唯一無二の総合代理店構想からスタート

──御社の事業概要について教えてください。
一ノ瀬 当社は、複数のFCブランドを取り扱う「フランチャイズ総合代理店」です。フランチャイズの加盟検討をしている方に対して、一般的にFC本部の加盟開発は、その会社の扱うブランドのみを売り込みますが、我々は数十ブランドの中から加盟希望者に最適な事業を提案します。
──いまでは業界でも珍しい形態ですね。
一ノ瀬 私の知る限りでは、ほかに1社しかありません。当社では、現在社ほどのブランドを取り扱い、分野としても物販や飲食、美容、福祉など幅広く用意があります。話を伺いながら最適な業界・FC本部を紹介しています。
 加盟希望者との商談はオンラインで行い、その後のクロージング、契約書の締結、入金確認まで当社の方で全部段取りさせてもらうような感じですね。ほかにも、FC本部の構築支援も行っているので、そういったサポートもしています。
──一ノ瀬社長は元々FCとは別の業界にいらっしゃったと聞きました。
一ノ瀬 私は元々、不動産業界で営業をしていました。新人賞も受賞し、それなりに結果を出していたんですが、違う業界を学びたいと思い、FC本部をしている企業に入社しました。そこで初めてフランチャイズに触れました。最初は本当に何もわからない中で、電話営業から商談、仕組み作りまでゼロから経験させてもらい、その経験が今のビジネスの土台になっています。
一ノ瀬 独立のきっかけは、「フランチャイズには仲介のプロがいない」という気づきでした。不動産には仲介業者がいますが、フランチャイズにはそれがない。情報の非対称性が強く、本部の営業トークだけで加盟を決めてしまうケースが多い。だからこそ、加盟希望者の立場に立ち、比較・提案・契約・アフターフォローまで一貫して行う仕組みを作ろうと考えました。
──加盟希望者との商談ではどのような話をされますか。
一ノ瀬 相談者の多くはフランチャイズについて何もわからない状態で来られます。そうした方に、資金計画やライフプラン、目標の設計までプロデュースする感覚で提案しています。通常、FC本部の加盟開発側の紹介では、当該ブランドの良さだったり、どれだけ儲けられるか、手離れが良いかということを話されると思います。しかし当社では、そういった話ではなく、まず始めに動機づけの話をします。「なぜフランチャイズをやりたいか?」、また開業することでの未来像に納得を持っていただきます。
 次に話すのが業界についてです。飲食なのか福祉なのか、将来像にフィットするかどうかを最優先に考えて紹介しています。ブランドの詳細については、さらにその次のステップでの話です。
 このようにしっかり納得していただいてから成約に繋げているため、契約率が高く、クレームは少ないです。月に50件以上の契約をいただきながら、1人ひとりの質を担保しているのが当社の特徴です。
──先ほどアフターフォローといった言葉もありましたが、紹介だけで終わらない点も特徴的ですね。
一ノ瀬 当社では、加盟希望者のライフプロデュースまでできればと考えています。加盟者にとっては開業してからが本番なので、経営支援や財務アドバイス、時には事業再設計までやります。加盟者の中には本業が苦戦しているという方もいるので、そういう場合は決算書を見ながら業態転換を提案したり、新規事業を一緒に考えたりして、加盟の先まで見据えたサポート体制を敷いています。

 

本部との相性を見極める力

──本部にとっても、御社のような外部の企業にアウトソースできることはメリットが多いです。
一ノ瀬 そう言っていただけることが増えてきました。本部にとっては営業・契約・入金まで全部を丸投げできる「外部営業部門」として使ってもらっています。広告費も当社が出すことが多いので、本部にはほぼノーリスクで加盟者を集めることができるわけです。
 ただ、私たちは売上だけを追っているわけではありません。本部が「このタイプのオーナーしか合わない」という意向があれば、我々の方で事前にフィルタリングをかけます。やみくもに紹介しても、うまくいかない加盟は本部・加盟希望者・弊社の誰にとっても不幸なので。
──今後の展望について教えてください。
一ノ瀬 会社としては、今後4年間で年商30億円規模の代理店事業に成長させることを目標としています。現在は自社で本部も複数運営しており、物販などの分野では「BUYUP」といったブランドで展開も進めています。
 現在、フランチャイズ市場はすごい勢いで伸びており、今後もさまざまな業種や業態が出てくると思います。そんな中で最終的には、「フランチャイズと言えば DREAM PONYだ」と思われるような、業界のインフラ的存在になりたい。そのためにも、多くの加盟希望者にとっての信頼できるパートナーであり、良き相談相手でありたいと思っています。

会社概要
DREAM PONY
代表者 一ノ瀬 続輝
所在地 神奈川県横浜市中区
設 立 2024年
資本金 10,000,000円
従業員 16名
事業内容
・フランチャイズ事業
・副業紹介事業
・資金調達支援事業
・建築事業

一ノ瀬 続輝社長(27)
Profile◉いちのせ・つづき
1997年長野県生まれ。2018年不動産会社に入社。退職後、2021年FC本部立ち上げに携わる。執行役員就任。店舗数を200店舗に拡大。2024年4月に株式会社DREAM PONY設立。

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