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【連載 第1回】飲食未経験の僕が3等立地で鰻屋をはじめて14カ月で57店舗・月商1.9億円のチェーンをつくるまで

公開日:2024.01.15

最終更新日:2024.01.15

※以下はビジネスチャンス2024年2月号から抜粋した記事で、内容は掲載時の情報です。

第1回 飲食店へのチャレンジを決意

 わずか1年3カ月前、横浜の郊外三等立地に出店した「鰻の成瀬」。一介の鰻店はFC展開すると瞬く間に店舗数を伸ばし、直近では50店舗を突破した。この店舗を作ったのは、著名な外食経営者でもなければ、有力FC本部経営者でもない。本稿では、フランチャイズビジネスインキュベーションの山本昌弘社長が手探りで始めたFC本部経営の道のりを辿り、フランチャイズドリーム実現までの軌跡を追った。

まず1店舗目を成功させよう!

 初めまして。フランチャイズビジネスインキュベーション株式会社の山本です。弊社はFCブランドの支援やFC加盟店の資金調達支援などを行っています。そんな私がまったく畑違いの飲食業界に飛び込み、「鰻の成瀬」ブランドを全国に広めた経緯をつまびらかに述べていきます。まず、私自身の経歴です。
 私は高校を卒業して「人と違うことがしたい」とイタリアへ語学留学しました。留学中は、修行に来ていた日本で一流といわれる人生の先輩たちと出会い、交流を重ねました。
 帰国後は、大手の語学学習教室へ就職。教室運営兼営業職として、中部で3度営業トップになったのですが、当時はまだ20代前半。人としての未熟さを痛感することも数々ありました。
 その後26歳で大手FC本部へ転職し、加盟店支援に従事。加盟店のスクラップ&ビルドが当たり前の当時、私が目指したのは「息の長い加盟店」でした。できるだけお店を潰さず利益を出すスタイルを貫いたことで、1人で40店が一般的なところ、私は110店舗担当するようになりました。実績が認められてか、30歳の時には東京本社で店舗開発に携わります。32歳で全国トップセールスを記録。34歳で加盟店の開発部担当課長となり、FCパッケージ作りや契約書の作成、後進の育成などマネジメント業務を行いました。FC業務に一通り関われたところで退職し、2020年に会社を設立しました。
 もうお分かりかと思いますが、私は常識に囚われるのが嫌いで、チャレンジが大好きです。無鉄砲なチャレンジはいかがかと思いますが、様々な分析や調査の上で、「いける!」と確信したことへの投資は惜しみません。飲食店経営は、まさに未経験からのチャレンジが成功した事例になりました。
 鰻の成瀬のきっかけは2022年、ある社長と仲良くなったことです。そのFC本部が運営していたのは「鰻専門店」。私は留学中に料理人やシェフと出会い、いつか飲食店を経営したいと思っていたので、非常に興味を持ちました。鰻重を食べ説明を聞くと、どんどんアイデアが湧いてきたのです。とはいえ、経験はありません。ひとまず同社のFCに加盟し、学ぶことから始めました。
 この時から自社ブランドとしてこの業態をFC運営できないか考え始めました。行き着いたのが「まず1店目を成功させること」。1店舗なら失敗してもそんなに痛手ではないし、コロナ禍の厳しい状況下で成功したら大きく成長できるチャンスかもしれない。どちらに転んでも糧になる確信がありました。
 初めは私と社員1名でスタートしました。担当者に任命したのが社員の成瀬。そう、ブランド名にもなった「鰻の成瀬」とはこの成瀬君を指しています。「鰻の成瀬」は、こうしてスタートしました。

コロナ禍でオープンした1号店「鰻の成瀬横浜店」

フランチャイズビジネス インキュベーション株式会社 代表取締役社長 山本昌弘

Profile 山本昌弘
滋賀県生まれ。高校卒業後、イタリアに留学。帰国後、大手英会話スクールを経て、大手フランチャイズ本部に勤務。常に上位の営業成績を残す。解約率を約1割に抑える。前職での実績を糧に2020年に独立し、現在に至る。

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