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【連載 第55回】経営者が知らないとマズイ 業績を上げるためのファイナンスの裏ワザ

公開日:2025.10.01

最終更新日:2025.09.24

※以下はビジネスチャンス2025年10月号から抜粋した記事で、内容は掲載時の情報です。

利益の大きい会社が良い会社?

 毎週開催している節税セミナーの中で、参加者の方々に「あなたの考える良い会社の定義を教えて下さい」と必ず質問をしています。そうすると、9割の確率で「利益の大きい会社です」という回答が返ってきます。

利益を出すと起きること
 利益の大きい会社になると、法人税の額も大きくなります。法人税の額が大きくなると、株価が上がります。株価が上がると、オーナー社長に万が一のことがあった時に相続人が払う相続税が上がります。つまり、利益を出すということは、法人税と相続税のダブルパンチを喰らってしまうということです。
 上場会社であれば、株式を市場で売却した資金で、相続税を納税出来ます。しかし、非上場会社の場合、売却する市場がありませんので、相続税の納税資金を株式売却により捻出することは容易ではありません。つまり、非上場会社にとって、利益を出し過ぎた上の高株価というのは大問題なのです︒

税理士の場合
 こうした利益を出すことの弊害を知らない税理士はいません。ですが、「利益を出すな」という税理士は少数派です。理由は、多くの税理士が節税セミナー受講生と同じく、「利益が大きい会社が良い会社」と思っているからです。これに加えて、利益を出し続けて内部留保(=自己資本)が増えることで、倒産し辛く強い会社になると思っています。
 利益を圧縮する節税対策は、良い会社づくりに反します。つまり、多くの税理士が、信念をもって、利益を出して法人税を払うことを推進しています。この信念を貫くためには、大切な顧問先のオーナー社長のご家族に多額の相続税を負担させることも厭わないのです。いつまで待っていても、顧問税理士から節税提案が出てこないのは、この信念があることが理由でしょう。

理論と現実
 現実社会の倒産は、利益の大小と関係なく、資金繰りが付かなくなると発生します。内部留保分のお金が残っていると信じてやまない政治家が沢山いますが、税理士でそう思っているとしたら、ニセモノの可能性を疑う必要があります。
 また、会社の資金繰りが付かなくなると、オーナー社長は私財を使って資金繰りを回し始めるのが普通です。税理士がある程度実務経験を積めば、そうした現場を見る機会も多いと思います。つまり、節税を否定する根拠になっている信念が、現実と適合していないこともたいていの税理士は認知しています。

非上場会社は存在しない?
 非上場のオーナー会社の場合、そもそも良いか悪いかの対象となっている会社は、法律上は存在しているかもしれませんが、実態はありません。つまり「会社=オーナー社長」です。ですから、良い会社とは「オーナー社長にとって良い会社しかありえない」と私は思っています。
 私の考える良い会社とは「オーナー社長にとって、今と未来の財源となり、かつ、次世代にリスク無く事業かお金を引き継げる会社」です。ですから、社長の手取りを増やす節税提案を、会社とオーナー社長個人とを分けて考えずに総合的に提案しています。そもそも、会社自体がオーナー社長の所得税対策で作られたものです。極論、会社が無くても困るわけではありません。オーナー社長を依怙贔屓していれば良い会社が作れるというのが、私の信念です。まずは私の無料節税セミナーを受講して下さい。

 

お問い合せ TEL.03-3237-1311
ビズ部:http://kigyou-no1.com
毎月開催! 節税セミナー
https://accountax.co.jp/solution/tax-avoidance-seminar/

フランチャイズ
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山口真導
節税
税理士アカウンタックス
代表取締役社長 山口真導氏
 公認会計士・税理士。経理代行のアカウンタックス代表。ビズ部・部長。債権の入金確認や振込業務を含む、経理の全機能を提供し、キャッシュ・フロー改善に貢献している。毎月開催する節税セミナーには多くの経営者が参加して好評を博している。

 

 

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