【最終回】コンサルとジーの両面から見るFC業界二「答」流
公開日:2023.11.06
最終更新日:2023.11.07
※以下はビジネスチャンス2023年10月号から抜粋した記事で、内容は掲載時の情報です。
FCビジネス成功への近道とは【最終回】
コンサルティング事業を行いながら、FCオーナーとして加盟もする川上 健一郎氏による、フランチャイズ二「答」流の秘訣。選ばれる本部はどんな本部なのか?本部・加盟店共に成功するための条件とは?
みなさんこんにちは! 早いものでこの連載も一年が経ち、最終回を迎えました。
そこで、今回はこの一年の振り返りと、最近のフランチャイズ業界に私が感じていることについてお話ししたいと思います。
まず、この一年を振り返ってみましょう。
「フランチャイズに加盟するメリット・デメリット」
「選ばれる本部とは?」
「理念と価値観が合う本部を選ぶ」
「マーケットの分析」
「店舗数から見る本部のステージ」
「初期投資と回収期間・黒字化・収益性」
と、様々な分野についてお話ししてきました。
フランチャイズという仕組みを活用して既に起業されている人からすると当たり前の話もあったかと思います。しかし、これからフランチャイズでの起業を検討されている方や、フランチャイズ本部の立ち上げを考えられている方にとっては役立つ点もあったのではないでしょうか。上記のポイントが明確であればあるほど、本部の成長は期待できます。反対に上記が明確になっていない本部の展開スピードはなかなか上がっていかないものです。加盟検討、本部構築のどちらの立場でもぜひ参考にしてください。
加盟店の成功が本部の成功
新型コロナウイルスの流行が始まって以降、様々な業態が世に出てきています。流行り・廃りのサイクルも非常に早いですね。ここ最近でもタピオカ、唐揚げ、わらび餅、無人持ち帰りなどブームになった業態は多くあります。今後は業態自体の寿命についても考えていく必要があると思います。
私のところにも、様々な業態で本部構築のお話をいただきます。中には、上記に挙げた基準が全く無く、よく展開を考えるなぁという本部があるものです。もちろん、全ての店舗で結果が出る本部は稀です。とはいえ、一定数の店舗における成功事例が展開には求められます。そして、その成功事例をいかに再現できるのか?そのノウハウ構築を本部は求められているのです。当たり前のように聞こえますが、本部によっては、そこは二の次、加盟開発ばかりに力が入っているところがあるのも事実です。
加盟される方に気をつけて欲しいのは、本部が成功事例を持っていないのに「自分だったら、自社だったら成功できる」と過信しないことです。フランチャイズビジネスの基本は、本部が成功してきたノウハウを、加盟店は加盟金などの対価を支払うことで得ること。それにより、そのビジネスでの成功確率を高めることができるというものです。加盟店の成功が本部の成功につながると言っても過言ではありませんし、それなしで本部の成功はあり得ません。
一時的に本部だけ成功するようなこともあるかもしれません。しかし、加盟店の成功がない本部に未来はありません。本部成功への近道は、加盟店が結果を出せる再現性のあるビジネスモデルを構築することです。加盟希望者の成功への近道は、ビジネスモデルがしっかり構築できている、またはそこに明確に取り組んでいる発展可能な本部をしっかり見極めることだと思います。
フランチャイズビジネスを活用して、みなさんの人生がますます発展し、可能性に満ちた未来が待っていることを心より祈っております。
一年間ありがとうございました。
Profile かわかみ・けんいちろう
1976年3月生まれ、 福岡県出身。久留米大学卒業後、光通信グループ、家業の造船業をへて長谷川興産(株)入社。加盟店開発での営業経験を積んだ後、開発部門の責任者を勤め、2009年8月にFCコンサルティングを専門としてディライトジャパン創業。現在は上記のコンサルティング以外に金沢屋8エリア、家工房3エリア、芝本舗1エリア、障害者就労継続支援A型、グループホーム、EC事業など多岐にわたる事業を展開している。
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