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【連載 第34回】アメリカに学ぶフランチャイズ事情

公開日:2023.12.06

最終更新日:2023.12.06

※以下はビジネスチャンス2023年12月号から抜粋した記事で、内容は掲載時の情報です。

FC情報開示書に関する概要と活用

 日本から米国進出を目指すFC本部は増加傾向にあり、日米のFCを支援してきた当社にも毎月5〜6社ほど米国進出の問い合わせが入ります。しかし、大半の企業は米国のFC展開にはFC法に基づいた「FC情報開示書: FRANCHISE DISCLOSURE DOCUMENT(以下: FDD)の作成が必須であることを理解されていません、
 米国でFC事業を立ち上げるには米国法人を立ち上げ、直営店を運営し、オペレーションや収益等も含めたデータを事前に加盟希望者に開示する必要があります。

FDD : FDD情報開示書

 FDDの基本的な記載内容は次のとおりです。
・FC契約の全文
・FC料金の詳細な内訳
・FCの開業資金と継続的に必要な資金の説明
・資金調達に関わるオプション
・本部が承認したサプライヤーと加盟店が必ず購入する資材のリスト等・立地条件のガイドラインと付与されるテリトリー権の概要
・開業前研修の概要と本部による継続的なサポートの説明
・オペレーションマニュアルのページ数と目次
・既存・過去の加盟店の住所等と加盟者リスト
・収益の開示
・FC本部に関わるブランドと事業体、親会社と子会社の開示
・FC本部に対する訴訟と破産歴に関わる開示
・主要幹部のプロフィールと利益相反の開示

 本来FDDはFC本部から直接提供されますが、米国では本部から承認を受けているFC情報機関やFCコンサルから購入することも可能です。加盟したいFCが決まっている場合は、FC本部に直接コンタクトして説明会を踏まえた後、FDDを無償で入手できます。しかし、どのブランドに投資するか調査段階の場合は、興味がある複数のブランドのFDDを購入することになります。
 FDDを活用するのは加盟希望者だけでなく、特定のFC本部の成長性に注目しているアナリストや弁護士、銀行家、競合他社などです。また、自社ブランドをFC化しようと考える中小企業の経営者などもFDDを活用します。
 米連邦取引委員会によると、カリフォルニア、ハワイ、イリノイ、インディアナ、メリーランド、ミシガン、ミネソタ、ニューヨーク、ノースダコタ、オレゴン、ロードアイランド、サウスダコタ、バージニア、ワシントン、ウィスコンシンの各州は、FC本部が加盟希望者にFDDを提示することを義務付けています。少なくとも、FC契約が締結される日前に開示しなければなりません。
 なお、米国ではFDDの登録が必要な州とそうでない州に分かれています。したがって、米国FCブランドを日本に導入する企業や米国進出を計画する企業のいずれも、米国FC本部の詳細や、加盟店が必要としている情報を理解するためにFDDの内容を事前に精査する必要があるでしょう。

Profile藤田一郎
 上智大学国際学部および南カリフォルニア大学国際学部出身。1980年にI. Fujita International, Inc.を設立。1986年から米国フランチャイズ案件の日本導入事業に着手。2000年以降から日本フランチャイズ案件の米国導入事業及び加盟店開発を行う。米国のアントプレナー誌からExcellent Entrepreneur Awardも受賞。最も米国フランチャイズ事情に精通している人物として認められ、近年は、フランチャイズのグローバル化に貢献し、多方面で講演を実施。日本フランチャイズ及び小売企業の北米進出サポートやコンサルテイングを行っている。

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