創業73年の老舗和菓子屋がFC本格展開を開始/米乃家

団子を主軸に3商品を併売


米乃家

愛知県名古屋市

村瀬 昇平社長(44)


1948年に愛知で創業した米乃家が、FC店の拡大に大きく舵を切る。現在、東海地域を中心に全国146店(直営75、FC71)を展開している同社だが、FCパッケージの再構築を行い、今後はよりFCに比重を置くという。3代目である村瀬昇平社長にその勝算を聞いた。

 

村瀬 昇平社長(44)

PROFILE むらせ・しょうへい

愛知県出身。18歳でのカナダ留学を契機に日本文化・日本食などの和の商品を手掛けたいと決意。現在までにプロデュース店舗を含め300店舗

以上の立ち上げに携わっている

 

地元で愛される団子屋から

全国への出店を開始


▲お好み焼きやたこ焼きと団子を販売


―老舗団子屋をチェーン展開するに至った経緯を教えてください。

村瀬 「米乃家」は私の祖母・村瀬およねが始めた団子屋です。私自身はもともと製造業やホテル宴会スタッフの人材派遣会社を経営しておりましたが、口に入るものを手掛けたいと考えていました。そこで、ふと足元を見た時に、全くノーマークだった米乃家のポテンシャルの高さに気づいたのです。ブランディングをしっかりすれば、絶対に全国に広がるだろうと思ったのです。2005年3月にリブランディングした1号店を出店。初月に436万円の売上を記録し、確信に変わりました。同時期にFCも開始し、現在のチェーン展開の骨子が出来上がりました。


―メニュ―構成はどういったものでしょうか。

村瀬 団子屋ですが、団子単品ではなく、たこ焼きやお好み焼き、たい焼きといった焼き物4品で構成しています。いずれも老若男女に幅広く馴染みのあるメニューで、洋菓子に比べてほのぼのするイメージがあるものを採用しています。当社の特徴は、団子やお好み焼きなどを組み合わせてパッケージ化していることです。そのため、アメーバのように分裂した出店も可能です。例えば、出店先に既にたこ焼き屋があるなら、たこ焼きは外してスタートし、後からたこ焼きを追加することも出来ます。


―東海地域を中心に店舗展開をされていますが、出店立地についてはどのようにお考えでしょうか。

村瀬 現在、店舗のうち3分の1程度がホームセンターへの出店です。来店される方とのマッチングが高く、引き合いも多いです。ほかにもショッピングモールへの出店もあり、レジ通過数が1カ月5万人以上の場所に積極的に展開しています。路面店では5キロ万人商圏や乗降客2万人以上の駅前と決めています。今後は関東での出店を強化していく計画です。これは当社の店舗の売上2位が神奈川の鎌倉大船店ということもあり、十分に戦っていける手応えを感じたためです。また立地だけではなく、売子となるスタッフの愛嬌もあれば売上は立つと

も考えています。実際、当社の全体売上の1割を占めるのは、本店の周辺に立地する4店舗です。スタッフの声掛けや呼び込みが全てですよと、加盟オーナーさんたちには伝えています。


―団子1本90円から販売されています。客単価は。

村瀬 愛知県で約500円、関東で約450円です。実は愛知県人にとってお好み焼きはソウルフードなため売上のメインですが、関東は団子1本、たい焼き1枚といった方も多いので少し下がります。愛知での売上構成比率を見ても、お好み焼きとたこ焼きで60%程度。関東は鎌倉大船でたい焼きが60〜70%、団子20%となっています。団子を買いにきた人はお好み焼きを買いませんが、お好み焼きを買いにくると団子も買うケースが多いですね。コース料理に例えると、デザートだけ取りに行くと売り上げが上がらないため、いかにメインディッシュのお好み焼きやたこ焼きを買っていただくかがポイントです。



年商2000万円で収益化

飲食未経験でも即戦力




―加盟条件を教えてください。

村瀬 加盟金は研修費込みで1店舗目100万円、2店舗目80万円、3店舗目50万円。預かり保証金が一律50万円。什器費、内装費を含めた初期投資総額は700万円を想定しています。また商業施設へ出店する場合は、そこに施設保証金150万円程度がプラスされます。ロイヤリティは仕入れ原料の5%です。そもそも少額を積み重ねるビジネスモデルですから、売上にロイヤリティを掛けてしまうと加盟店との友好関係が崩れてしまう可能性があるため、食材原価へ課しています。


―収益モデルは。

村瀬 小規模ショッピングセンターへの出店であれば年商2400万円、ホームセンターで2000万円、イオンモール系で3000万円の売上があれば成り立ちます。家賃は基本的に7%から上限は15%。人件費率は19〜28%、原価率は32〜37%の目安です。


―1店舗の運営に必要な人数は。

村瀬 基本的に2〜5人です。イートインではないので、空き時間に商品を作り置きし、注文されたらすぐお渡しするオペレーションです。販売予測管理により、お客様をお待たせしないようなシステム設計になっています。地域や時間帯によっては1人でも回ります。誰もが知っているメニューを扱っているので、飲食業経験者でなくてもすぐ調理は覚えられます。お団子ならお餅を焼いた経験はあるでしょうから、ひっくり返すならこの色目と想像つきやすい。たこ焼きは一部店舗でオートメーション化していますので未経験者でも心配ありません。


―メニュー開発の際にこだわっている点はありますか。「冷めても美味しい」という点です。テイクアウト営業ですから、お客様は出来立てを食べないんですね。お客様は焼きたてであることより、時間を買うという意味でお越しいただくことが多いです。そこで、開発の際は出来立てから一時間後、半日後、翌日と数回に分けて試食し、美味しさに納得できたものだけを商品として採用しています。また、冷凍されるお客様もいらっしゃるため、解凍しても美味しさを再現できるかといったことも確認しています。もちろん、その場で食べる方には熱い状態でお出しできるよう保温性の高い袋を用意しています。原材料についても小麦からマグネシウムを抜いたものを使用するなど、からだに良く安心してお召しあがりいただけるようになっています。


▲テイクアウトでのおいしさを追求

―今年8月から新業態もスタートさせたと聞きました。

村瀬 から揚げ業態の「よねから」を始めました。これはから揚げ粉に米粉を加えて、米乃家の特徴を出しています。から揚げ単品で勝負はせず、こちらもお好み焼きやたこ焼きと組み合わせて出店いただく業態です。こちらも精力的に展開していきます。

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