エステティックサロン市場で台頭するセルフエステ業態

サブスクブームやコロナ禍を追い風に店舗網拡大を目指す/VICTORIA SELFESTE



VICTORIA

東京都豊島区

中村郁恵氏(43)


市場規模3400億円を超えるエステティックサロン市場でここ数年、勢力を拡大しているセルフエステ業態。FC展開するチェーンも続々と登場し、起業家やFCによるサイドビジネスの立ち上げを検討する法人などから大きな注目を集めている。2020年1月に1号店をオープン、FC展開にも乗り出した「VICTORIA SELFESTE(ヴィクトリアセルフエステ)を取材した。



中村郁恵氏(43)


自社開発のエステマシンで他者との差別化図る



―定額制セルフエステ「VICT ORIASELFESTE(ヴィクトリアセルフエステ)」をチェーン展開されています。

中村 2年前に立ち上げ、現在、直営店を恵比寿と新宿に、FC店を札幌に出店しています。また、これらとは別に、大宮にあるフィットネスジムの中に、併設タイプの「VICTORIASELFESTEpetit」をFC店として出店しています。


―セルフエステはこの数年で台頭してきたエステティックサロンの新しい業態だと伺いました。

中村 登場してからまだ4、5年の新しい業態です。参入する事業者も多いですが、正直なところ、大半が小規模なため正確な数字は分かりません。今の時点で大手・中堅と呼べるレベルの事業者は10社程度だと思います。


―なぜ今、セルフエステが伸びているのでしょうか。

中村 定額制のサービス、いわゆるサブスクリプションサービスの認知度が上がったことに加え、昨年から続く新型コロナウイルスの影響で、非接触のサービスに対する需要が伸びていることが大きいと思います。セルフエステは基本、入店から退店まで人と接することはほとんどありませんので安心です。


―いくつくらいの女性がよく利用されるのでしょうか。

中村 下は19歳から上は78歳の方までいます。平均すると35歳前後になります。


―参入企業が増えている中で、 「ヴィクトリアセルフエステ」はどの部分で他店との差別化を図っているのでしょうか。

中村 一番のポイントは自社開発のエステマシン「iContour」 です。これは高級サロンで使用する グレードのマシンで、フェイシャル 用、ボディ用と、用途に応じてさまざまな機体を用意しています。また、遺伝子検査キットや自動でプリントできるネイルマシンなど、他の店舗 ではあまり置いていないマシンも揃えています。


―利用者にとっては、エステシャンに施術してもらうエステと比べて、セルフエステにはどんなメリット・ デメリットがあるのでしょうか。

中村 まず料金面で大きなメリットがあります。人の手によるエステサロンの場合、使うマシンの機能にもよりますが、1回2万円、年間コースだと25万円というのが一般的です。 一方、セルフエステは月に平均7800〜9800円くらいが相場です。うちの場合、最安プランは5800円(税抜)で、客単価は1万〜1万2000円になります。デメリットをあえて挙げるのであれば、セルフなので多少、手間がかかることでしょうね。とはいえ、機械の操作自体は非常に簡単ですので、馴れてしまえばほとんど気にならないと思います。



非接触時代にマッチした新しいエステ業態


少数運営のビジネスモデル

人手不足の心配無用



―事業者にとってのメリットは何でしょうか。

中村 一番わかりやすいのは人材面です。施術は個室で、お客様自身がマシンを使って行うため、プロのエステシャンは必要ありません。受付業務やマシンの操作説明さえできれ ば十分なので、スタッフに特別なスキルは必要ありません。その分、人件費を抑えることができますし、採用もラクです。また、先程言ったことと重複しますが、今の時代に合っ た非接触のサロンため、集客もしやすいです。


―直営の他に、フランチャイズ展開もされています。

中村 良いサービスのためスピード感のある店舗展開をしたかったことに加え、エステは顧客商売につながるビジネスなので、直営でやるよりも、地域のことをよく知っている方 にやってもらう方が良いと考え、FC化に踏み切りました。グループに児童発達支援・放課後等デイサービスのFCをやっている会社があったことも大きいです。とにかくなるべ く早い段階で、直営とFCで全国100店舗を達成したいです。


―加盟条件を教えて下さい。

中村 「ヴィクトリアセルフエステ」は、最低でも3部屋作ってもらうことを前提に加盟募集を行っています。例えば、すでに何かしらのサロンをやっている方が、余っている部屋を利用して開業する場合、加盟金200万円と、マシンのレンタル代5万円/台、顧客管理・運営システムの導入初期費用10万円、さらに備品代がかかります。内装も含めた総額は500万円程度です。また、別の業態に併設する「プチ」は場合によっては1部屋から開業することもできます。1部屋のスペースは1m ×1・5mなので、ちょっとした空きスペースの有効利用にも適しています。出店場所は都心や主要駅近くの物件である必要はなく、例えば自宅やシェアサロンでも構いません。


―会員制の店舗ビジネスは、どれだけ早い段階で会員数を損益分岐にもっていけるかが重要なカギです。

中村 利益率はだいた5割前後になります。開業後、半年から8カ月程度で損益分岐となる会員を集客します。集客はリスティング広告やSNS、ホットペッパー、チラシなど で行います。


―入会業務やマシンの説明、消毒 作業、開店・閉店作業以外、ほとんど人手がかからないそうですが、運営にはどのくらいの人数が必要なのでしょうか。

中村 部屋数に関係なく、1〜2人いれば十分です。既存の事業に併設する場合は、人員をプラスする必要はありません。


―今後の課題は。

中村 セルフエステ店は増えていますが、知名度はまだまだ低いです。 実際、エステの 80分の1しか検索されていません。市場をさらに大きくしていくためにも、弊社を含め、事業者全体でもっと努力していく必要があると思います。



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