VADYPlus
公開日:2022.11.18
最終更新日:2023.01.31
※以下はビジネスチャンス2022 年●月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。
【VADY】投資額は大手チェーンの約半分
独自のモデルがウリのパーソナルトレーニングジムがFC開始パーソナルトレーニングジムの老舗として、関西圏で5拠点を展開する24時間フィットネス「VADY(ヴァディ)」が4月にフランチャイズ募集を開始した。新規参入も多い市場にあって、同チェーンは今後どうやって勢力を拡大していくのか。加盟店開発を担当する福田和記氏と、店舗の運営を担当する田中裕之マネージャーに話を聞いた。
VADY:兵庫県神戸市店舗開発担当マネージャー福田 和記氏(左) 田中 裕之氏(右)
パーソナルジムのはしりとして2009年に1号店を出店
――大阪市内や神戸で「VADY」を冠したトレーニングジムを展開されています。
田中 2009年に、心斎橋で1号店を出店したのが始まりです。当時はまだパーソナルトレーニングができるジムが珍しかったこともあり、オープン直後から入会希望者が殺到し、たちまち世間から注目されるようになりました。その後、堂島、神戸と順に店舗を増やし、現在は5拠点を展開しています。
――「VADYPremium」や「VADYCenturion」など、いくつかのブランドに分かれています。それぞれの違いについて教えて下さい。
田中 「VADYPremium」はパーソナルトレーニングと自主トレーニングの両方に重点を置いた施設です。また、身体のメンテナンスができるように、ジム内には鍼灸整骨院もあります。弊社の店舗の中では「心斎橋店」がこれに該当します。同店はパーソナルジムとしては関西最大規模を誇る、まさに「VADY」の基幹店とも言うべき店舗です。一方「VADYCenturion」はパーソナルに特化した店舗で、堂島店と上本町店がこれに該当します。堂島店の方は北新地や西梅田から徒歩5分の場所にある「ホテルマイステイズプレミア堂島」の2階に位置していることもあり、ジムらしからぬ上品なしつらえになっています。どちらかというと高級志向のブランドだと言えるでしょう。最後の「VADYPlus」はフリートレーニングをメーンにしつつも、必要に応じてパーソナルのサービスも利用することができる施設です。現在、神戸店と玉造店の2店舗を展開しています。
グループ力を発揮し施工コストをダウン
――4月からフランチャイズの募集を開始されました。
福田 FC化するのは3ブランドのうち「VADYPlus」になります。加盟対象は法人で、当面は関西限定でやっていく予定です。5年後を目処に、なんとか50店舗まで増やしたいと考えています。
――パーソナルトレーニングの認知度の高まりを受け、フランチャイズ化に乗り出すチェーンが増えています。その中で「VADYPlus」の優位性はどこにあるのでしょうか。
田中 トレーニングは継続してこそ意味があります。しかし、いざ始めてみたものの、料金や時間の制約等によって継続できず半年、1年で辞めてしまう方はたくさんいます。我々の店舗では一人でも多くの方に長く利用してもらえるよう、料金を利用しやすい価格に設定し、さらに結果が出るように個々人に沿ったメニューを作成してトレーニングをサポートしています。また、当店はブランドによって比重の置き方に差はあるものの、いずれもパーソナルとフリースタイル、メンテナスをミックスした独自のビジネスモデルになっているため、他店のように価格競争に巻き込まれることがほとんどありません。これらがジムとしての強みです。
福田 フランチャイズとしての強みは初期投資の低さにあります。例えば80坪のジムを作ろうとすると、普通は最低でも7000万〜1億円前後の投資が必要になります。「VADYPlus」の場合はこれが半分程度で済みます。当然、投資回収も早い。例えば会員が250名いた場合、ひと月当たりの売上は350万円、家賃や人件費、ロイヤリティなどのランニングコストを差し引いた営業利益は120万円となります。あくまでも目安ではありますが、3年程度で回収することも難しくありません。
――建築資材が高騰しています。普通に考えれば、初期投資は上がることはあっても下がることはないように思います。
福田 グループ内に施工会社があるため、工事費を安く抑えることができるのです。また、マシンは業務提携しているメーカーから安く仕入れることができます。これは他社よりも長く、この事業をやってきたからこそできることで、我々の一番の強みだと思っています。
――出店立地はどんな場所を想定していますか。
福田 3年での投資回収を考えるのであれば、郊外で坪単価が1万円を切るような場所が理想的です。
――今日、さまざまな業界で人手不足が深刻化しています。開業にあたり、求人面で苦労するということはないのでしょうか。
田中 困るどころか、やりたい人が多いくらいです。他社のことは分かりませんが、うちは
今まで求人で苦労したことは一度もありません。
――実際、運営にはどのくらいの人手が必要なのでしょうか。
田中 80坪の店舗であれば、社員とアルバイトがそれぞれ1、2名ずついれば十分回ります。出入り口には入退室を管理する24時間入出管理システムを設置しているので、基本的に人に依存せずに営業することができます。スタッフは常時いる必要がなく、労務管理もラクです。もしパーソナルトレーニングにウェイトを置きたい場合は、本部からトレーナーを派遣することも可能です。
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