顧客目線の店舗づくりで選ばれるブランドに/Baluko Laundry Place

洗剤開発、カフェ経営で業容を多角化


OKULAB

東京都渋谷区

永松修平社長(41)


「Baluko Laundry Place」を手掛けるOKULABは、2016年に設立。コインランドリー業界の新勢力として順調に拡大し、6期目の現在(12月1日時点)は全国に131店舗(直営1/FC130)を出店する。5年で100店舗出店を達成し、波に乗る同社の永松修平社長に話を聞いた。

 

永松 修平社長/共同創業者(41)


PROFILE:ながまつ・しゅうへい2006年、三洋電機株式会社(現:アクア株式会社)に入社。業務用 洗濯機のエンジニアとしてクリーニング機器、コインランドリー機器の 開発に従事。2013年、開発部門から営業企画部門へ異動し、新規コインランドリー事業者の開拓、全国のコインランドリーの売上分析に基づいた店舗マーケィングプラン策定、コインランドリーのIoTシステムのリニューアルなどに従事。2016年、株式会社OKULABを創業。「Baluko Laundry Place」の立ち上げや、「フレディレック・ウォッシュ サロン トーキョー」の洗濯サービスのトータルプロデュースなど、次世代のライフスタイルにおける新しい洗濯サービスを生み出す。

 

空間づくりを意識し起業

女性客比率は約7割




―社長は元々ランドリー機器メーカーのアクアで、業務用洗濯機のエンジニアをされていたと聞きました。なぜ、ランドリー事業者として起業しようと思ったのですか。

永松 自分が開発した機械が使ってもらえるのは嬉しいことでしたが、業界の流れとしてはコストダウンが優先されていました。また事業参入も簡単なことから、いかにコストや労力を掛けずに儲けようかといった風潮もありました。そのような状況だったので、店舗もエンドユーザー目線で見たときに使いたい店になっていなかった。これでは裾野が広がっていきませんし、メーカーとしても出来ることに限りがある。そのため独立を決意したのです。


―使いやすい店舗ということですが、具体的にはどういった点を工夫していったのでしょうか。

永松 一言でいうと、「空間の良さ」ですね。格好いい外観と内装にすることで、これまでコインランドリーに来たことがない方にも入っていただきやすくしました。今でも新店舗オープン時には私も店頭に立つのですが、コインランドリーを初めて使うという方も多く、女性客比率も大体7割ぐらいに達するので、受け入れられていると感じています。そのほか集客対策としては、業界内で多用されているポスティング以外に、イベント開催やSNS広告の活用、またリピーター獲得のためにチャージするとポイント還元されてお得になる「バルコカード」によるキャッシュレス決済などがあります。こうしたシステムに関してはい ち早く導入しました。またオンラインで稼働状況が確認できるシステムも同様です。


―格好いいと直感で感じてもらうためには、店舗の雰囲気を作り上げることが一番効果的ですからね。あとは街中でよく見かけるといった場所に出店することでしょうか。

永松 基本的には認知されやすく、見つかりやすいところ。またコインランドリーは基本的にリピーターの方が多いですから、やはり大切なのは行きやすさです。ヘビーユーザーさんだと週に3回であったり、中には毎日来店される方もいらっしゃいます。ですから認知がそれなりにとれた後は、利便性が重要になってきます。しかしそれらを兼ね備えた物件は簡単には見つからないので、最終的にはブランド力が肝になります。指名されるブランドになれたら、多少見つかりにくくても、来店しやすくて使いやすい場所が良いわけです。中には世代数や属性を気にされ、都心を選ぶ投資家さんもいらっしゃいますが、実際にはそうでもない。なぜなら、現在当社の売上トップクラスの店舗には奈良県天理市といった地方の店舗もありますから。



カフェスペースでワークショップも開催されている

―来店しやすく使いやすい、居心地の良い店舗という意味では、御社の特徴でもあるベー カリー・カフェ併設もその仕掛けにあたりますね。

永松 カフェ併設型の店舗は11月時点で5店舗あります。40坪の空間をランドリーとカフェで20坪ずつ分けるようなイメージです。金沢店ではカフェスペースを使って、主婦を対 象にしたアクセサリー作りのワークショップなども開催しています。私はランドリーのプロですが、カフェは分からず正直、難しい点もあります。それでも、あえて正面からぶつかることで真似されないブランドにしていきたいと思っています。



フィットネスとの併設はじめ

自治体運営施設との連携も強化



―最近のランドリーは、店舗自体のサービスに付加価値を持たせ、差別化をする傾向があります。

永松 一度、当社のランドリーを体験していただけたら、時短だけではない良さをご理解いただけるはずです。当社には「羽毛ふとん専用コース」というメニューがあるのですが、従来の羽毛布団洗いは水を弾いてしまうためなかなか水が入りにくく、最初から洗剤を投入しても効果が弱いです。そこで当社では、最初 に一度予洗いとして絞ってから洗い始めることで、布団の中までしっかり洗えるよう工夫されています。またタオルのメンテナンスに関しても、仕上がりの品質に自信があります。実は現在、愛媛県今治市でオーガニックタオルを製造・販売する 「IKEUCHIORGANIC (イケウチオーガニック)」とのコ ラボで、「タオル専用メンテナンス コース」の洗濯代行サービスメニューもローンチしました。


―店舗で使う洗剤も独自に開発されているそうですね。

永松 オリジナルの洗剤・柔軟剤である「peu(ピウ)」は、成分と香りにこだわって開発しました。当社のpeuを通じて品質の良さを感じていただきたいのです。これは店舗販売も検討しており、将来的には自宅で使っていただけるようになれば、より当社の存在を広く知っていただけると思っています。我々は洗濯のインフラ企業を目指していますので、家での洗濯もプロデュースしていきたいと考えています。


―より幅広い視野でランドリービジネスを考えていこうと。

永松 単純にコインランドリーの箱を売って成長しようという考えはありません。先ほど申し上げたように洗濯のインフラになりたいと考えていて、生活の中での洗濯の在り方をいろいろ提案していきたい。その手段の一つとして、クリーニング業や洗濯代行も手掛けているわけです。 このビジョンはオーナーさんたちにもご理解いただいており、街を綺麗に良くしてくれるのはOKULABだけといって加盟を即決される方もいました。お金儲けだけではなく、 社会貢献をどうするかという視点で加盟をいただき、今年だけで20店舗出店されたオーナーさんもいます。


―今後も出店攻勢をかけていくと思いますが、従来の出店方法を踏襲していく形になりますか。

永松 現在、スポーツクラブの「ルネサンス」さんに併設している店舗があるのですが、このように出店先の業種を広げていきたいですね。ブランド名に「ランドリープレイス」と付けているのは、ランドリー機能だけでなく、プレイス機能も持ちたいからです。フィットネスジムなど、日常的にお使いいただける要素を持つ場への出店は、集客にもつながります。実は来年3月には神奈川県愛甲郡に学童施設や福祉施設などが掛け合わさった地域文化共生拠点での、ランドリーをサポートする予定です。ここでは洗濯代行業務を障がい者の方にお願いし、就労支援施設としての側面も備えていきます。ほかにも再来年には北海道小清水町役場の中にコインランドリーを出店する計画もあります。今後は年間60店舗の出店を目標としていますが、こうした併設型の出店をこれまで以上に増やしていきたいと思っています。

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