高品質・低価格・豊富な種類を実現する100円パン屋/京都伊三郎製ぱん

セントラルキッチンと店舗での分業で効率化を図る


のぶちゃんマン

京都市中京区

滝下信夫社長(68)


滝下信夫社長(68)


九州を中心に41店舗を展開する「京都伊三郎製ぱん」は、約100種類のパンを取り揃え、それらを100円で販売する。同店を手掛けているのは、家具の販売や酒類の買取・販売など様々な事業を営むのぶちゃんマンだ。「毎日食べてもらえるパン」を目指す同社は、豊富な品揃えと低価格にこだわりをもつ。




常時100種のパンを用意

毎日通ってもらえるパン屋へ


▲店舗には常時80~100種類のパンが並ぶ


京都伊三郎製ぱんは、2011年に京都亀岡市で開業したパン屋だ。2014年に福岡県久留米市に上陸以降、九州を中心に拡大を続け、現在は全国で店舗展開する。店内には常時、80〜100種類のパンが用意されており、そのほとんどが100円で提供されている。高品質かつ低価格を実現するため、同社はパン製造をセントラルキッチンと店舗で分業している。


セントラルキッチンでは、くるみやレーズン、セサミなど約20種類の生地を製造。チルド保存によりうまみを凝縮させ、冷蔵状態で店舗に届ける。生地を冷凍しないことで、翌日でもパサつかないもっちり食感を保てる。一方店舗では、送られてきた20種類の生地をパンごとに使い分けて、成形・発酵・焼成する。パン製造工程の6割を占める生地づくりが省略されることで、一般的なパン屋では難しい100種類のパンの提供を可能にした。


クオリティと価格の低さ、そして九州でパン屋が少なかったことから、同店の来客数は1日600人にも上る。日本人が好む柔らかめのパンを中心に取り揃え、年配者にも好まれている。まとめ買いが多く、客単価は700円。通常パン屋は昼で生産ストップするというが、同店は早朝から夕方までパンを焼き続け、1日あたり2000〜3000個を製造する。毎日食べてもらえるパンを目指している同社は、常時100種類の展開に加えて、月替わりのメニューも用意する。地域密着型店舗として笑顔の接客を徹底していることも相まって、リピート率は約6割だ。同社は2014年からFC事業を開始して現在、41店舗中30店舗がFC店だ。


物件取得費を除く初期費用は、加盟金400万円、内装工事費1400万円、厨房設備や備品など含めて合計3320万円となっている。収益モデルは月商600万円の場合で、償却前利益が約47万円(7・8%)。月商800万円の場合で、償却前利益が約87万円(10・8%)。原価は42%で人件費は32%だ。投資回収期間は2・5〜3・5年と想定される。パン職人は通常3〜10年の修行が必要とされるが、同社の場合は初心者でも短期間で開業できるよう、目分量に頼られてきた作業などを全て数字化してマニュアルに落とし込んでいる。生地製造に関わらないことから、早い人では1〜2カ月で習得できるという。同社は今後も販売価格を維持し、顧客満足度や売上高など含めて、低価格帯パン屋のなかでのナンバーワンを目標とする。店舗数は2025年までに100店舗を目指す。

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