土地・建物のグループ資産活かし出店を加速/glob

創業9年で年商100億円を突破


―想定する10年後を考えた時、新しい事業をやっておかなければならないことだけははっきりしている― 2010年当時、まだスーツの販売が堅調だった青山商事の幹部間では、漠然としながらも確かな不安が蔓延していた。「スーツはいずれ売れなくなる。ではそのために一本足から脱却して、複数の事業をやらざるを得ない」。そんな至上命令を受けて2011年に作られた会社がglobだった。

glob

広島県福山市

古市誉富社長(60)



古市誉富社長(60)


「洋服の青山」や「THESUITCOMPANY」を始め、数々のブランドでビジネスウェアの販売を行う青山商事。現在、グループで同社以外に28の企業があり、その中の1社であるglobは「焼肉きんぐ」や「ゆず庵」、「エニタイムフィットネス」や「セカンドストリート」の4ブランドで店舗を運営するメガフランチャイジーだ。同社は創業時に掲げた「10年で売上100億円」の目標を1年前倒しで達成。そしてその加速を牽引したのが、〝遊休地活用〞。紳士服専門店として保有していた圧倒的な資産を起爆剤として活用し、出店に繋げていった。



迫る本業の危機

飲食事業の二毛作を模索



――団塊の世代の退職によるビジネス人口の減少、ビジネスウェアのカジュアル化、そして直近ではコロナによる在宅勤務の推奨など、現在の紳士服販売を取り巻く環境は非常に厳しいものがあります。御社の設立当時はコロナの影響はありませんでしたが、やはり本業の先行き不安がFC参入に繋がったのでしょうか。

古市 中長期で見た時にスーツが売れなくなるということは明確でした。そんな状況にプラスして、当時の紳士服業界は他社との競合が激しく、品揃えや商品単価、売り方など色んなものが複合要因として混在していた時期でもあった。競合がいなければ想定よりも売上が上がりますが、競合があると価格競争になったり品揃え競争になる。そこで戦っていくとお互いがジリ貧になる訳で、当時は各社、1店舗単位で見ると不振店の位置付けになっていたと思います。

――郊外の紳士服専門店では、自店の近隣に他社店舗が出店すると、既存店の売上が半分になるという話を聞いたことがあります。

古市 そこまで極端ではないですが、少なくとも20%以上、多いと30%近く影響を受けることがあります。それは何でかというと、お客様が店舗を利用する動機は、たまたま見たチラシだとか送られて来たDMだとか、もしくは偶然そこに何らかの用事があったなどの理由で選ばれることが多いからです。つまり青山だけが好きという訳ではなくて…。「ここしか行かない」という方は極めて少ないのです。


――その事業をどうやって足し算の形にしていくのか。結果として選んだのがフランチャイズ事業だったという訳ですね。最初に加盟したのは飲食業でしたが、どのような基準で業態を選定していったのでしょうか。

古市 フードをやろうと決めた一番の理由は、営業時間の違いです。青山の営業ピークは日中ですが、ディナー業態は当然夜がピークになる。 そしてその時間差で駐車場を共有できるという点に、魅力を感じたと聞いています。「聞いています」とお答えしたのは、この飲食事業については私が社長としてバトンタッチされる前に、青山商事の方で物語コーポレーションさんと一緒にやるというところまで決まっていたためです。


後半へつづく

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