【後編】 ロングリーチグループの出資を機にFC本部機能を強化/珈琲館、カフェ・ベローチェ、他

シャノアールと合併し新体制で再スタートを切る


C-United

東京都港区

友成勇樹社長(58)

 

1970年の創業から2年後にフランチャイズ展開に着手し、来年FC50周年を迎える老舗カフェチェーン「珈琲館」。今年4月には56年の歴史をもつ「コーヒーハウス・シャノアール」や、セルフサービス業態の「カフェ・ベローチェ」を展開するシャノアールと合併し、新組織C-Unitedの下、新たなスタートを切った。友成勇樹社長に、これまでの歴史を振り返ってもらうとともに、今後の展開について話を聞いた。

(ビジネスチャンス2022年2月号「Top Interview」より)

前編はこちら

友成勇樹社長(58)

 

ファミレス化するカフェチェーンと一線を画す美味しいコーヒーを提供することが一番の目的


―新体制発足後の加盟店の反応は。

友成 当初は厳しい意見も多かったですが、今はおおむね評価していただけるようになりました。実際、「新しいメニューを入れたら売上が上がった」「早く従っておけば良かった」というような声もいただいています。以前はやっていなかったオーナー様を集めた事業方針説明会も定期的に行うようになり、その点も高く評価していただいています。


―今後は同じフルサービス店だけでなく、セルフサービス店との競争もますます熾烈になっていくことが予想されます。

友成 フルサービスの良いところは、広めの空間で時間がゆったり流れていると感じられるところです。特に普段、時間的に余裕がない方は非常に落ち着くと思います。それがセルフサービスにはない優位性であり、フルサービスのお店が重宝される理由です。今回のコロナ禍では、改めてその点が評価されたと思います。実際、この状況下でも新店を2つオープンさせることができました。いずれの店舗も非常に好調で、最初は当初予測の倍、今でも160%くらいの売上があります。我々の店舗は住宅街立地や郊外がメーンですから、都心部から流れてきた人をうまく取り込めているのだと思います。


―「コメダ珈琲店」をはじめとするフルオーダー型のカフェチェーンも、積極的に出店攻勢をかけています。そうした競合に対する「珈琲館」の優位性はどこにあるのでしょうか。

友成 「さかい珈琲」や「高倉町珈琲」、「むさしの森珈琲」など同業になりますが、業態は同じように見えて、実は少し異なります。他社はどちらかというと形を変えたファミレスのようなイメージで、だからこそ、どこもフードメニューがものすごく充実しています。利用客もファミリー層が中心です。一方で我々が 軸足を置いているのは、あくまでもコーヒーです。全国チェーンのカフェにもかかわらず、11種類もコーヒー豆を置いているのはそのためで す。これは我々くらいなものです。しかし、これこそが我々の一番の強みであり、差別化のポイントだと思っています。あくまでも美味しいコーヒーを提供することが第一の目的であり、それに付随する形で気の利いた軽食も提供する、それが「珈琲館」のスタイルです。


―「コメダ珈琲店」も、ファミリー層の利用が多いことや、コーヒーを店舗で淹れていないことなどを考えれば、どちらかというとファミレス的な要素が強いのかもしれませんね。

友成 最近は我々が提供しているコーヒーがかなり評価されていて、日本トレンドリサーチ社の「コーヒー好きが選ぶコーヒーの美味しい喫茶店」調査で、全国1位に選ばれました。他社と比べ、子ども連れで来られるお客様は確かに少ないかもしれませんが、我々はあくまでもコーヒー屋だということです。



多店舗化を推奨するため 既存店のリースをスタート



―現在、FC139店舗に対し、オーナーが約120名と、単店でやっている方の割合が非常に高くなっています。

友成 脱サラして始める方を対象に始まったFCということもあり、今までは2店舗目、3店舗目をやろうという意欲のある方があまりいませんでした。また、本部としても、あまり積極的に提案していなかったようです。ただ、これは今後変えていこうと思っています。1店舗だけでは将来的な発展がないですし、そもそもオーナー自身が病気になったり怪我でもしたら、営業ができず、売上がゼロになってしまいます。しかし、店舗が複数あれば利益もそれだけ増えるので、人を雇えるようになります。投資はかかりますが、経営は確実に安定します。


―新体制下で始めたビジネス・ファシリティーリース(BFL)は、多店舗展開を支援するための仕組みだと伺いました。

友成 既存の直営店舗をそのままリースするこの仕組みは、初期投資を抑えられると、非常に好評です。すでに関西で2店舗、関東で1店舗、この仕組みが利用されました。関西2店舗についてはいずれも同じオーナー様で、もともとご自身で経営されていた1店舗を合わせ、合計3店舗を運営されています。


―今後の出店計画はどのように考えておられるのでしょうか。

友成 当社の場合は数ではなく出店予算で考えているので、具体的な店舗数は答えにくいですね。戦略的には、フランチャイズの方は従来通り住宅街立地やロードサイドを中心に、一方で直営店については知名度を上げる意味合いもあり、都心部にも出店していこうと考えています。いずれ新宿辺りにも出店できればなと思っています。


―シャノアールと合併したことによるメリットは。

友成 人材交流によってお互いの良いところを伸ばしていきたいと考えています。また、全店を合わせると398店舗になるので、「珈琲館」単体よりも購買力が高まりました。今後はできるだけ相乗効果を出しながら、会社全体で売上を伸ばしていければと考えています。歴史あるブランドを、より多くの方に広めていきたいです。


本新たな体制で再スタートを切った「珈琲館」


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