コメ兵グループが持つ商品量とノウハウが強み/ブランドオフ

グローバルとローカルを繋ぐFC100店舗展開を目指す


K-ブランドオフ

石川県金沢市

山内祐也社長(44)


ブランド・宝飾品リユース業界においてトップシェアを誇るコメ兵ホールディングスグループが2019年12月、同じくブランド品の買取・卸販売事業を手掛けるブランドオフを買収した。ブランドオフでは以前よりFC展開も行っていたが、今後はより積極的に加盟募集を行っていくという。既存事業をブラッシュアップするなかで、約2400億円に上るというブランドリユース業界でどう舵を切るのか。コメ兵の取締役も務める同社の山内祐也社長に話を聞いた。

 

山内祐也社長(44)

PROFILE やまうち・ゆうや

1977年10月18日生まれ、岐阜県各務原市出身。 2000年4月に株式会社コメ兵に入社。19年にK- ブランドオフの代表取締役に就任。21年、株式会社コメ兵ホールディングスの取締役に就任。

 


断絶された部署をひとつへ

承継後すぐに単月黒字化



―ブランドオフは一時期、国内外50店舗を展開し、年商も200億円を超えるなど業界でも大手の一角でした。しかしその後業績が悪化し、コメ兵のグループ傘下に入ったわけですが、コメ兵がブランドオフを買収した理由はどこにあるのでしょうか。

山内ブランドオフが海外チャネルを持っていたことや、シェア争い、出店エリアが大きな理由です。コメ兵グループは名古屋が強いのですが、ブランドオフの場合は本社が金沢にあるので、北陸の認知度が圧倒的でした。


―買収されてから1年強でFCを開始されましたが、既存事業をどうブラッシュアップされたのですか。

山内ブランドオフは、店舗や法人売上、オークションやEC、海外チャネルなど、それぞれの分野では強かった。しかし、それらの断絶が問題でした。そのため我々の仕事は、部署の断絶をなくして一つのチームにするだけでした。商品の融通やプロモーションなどしましたが、大きく変えたところはありません。「やるんだ」という皆さんの気持ちがよかったと思いますね。その結果、承継してすぐに単月黒字化を達成しました。


―この時期はコロナ禍と重なりますが、影響はなかったのでしょうか。

山内 当社も影響を受けました。そこで、コロナ禍の乱気流を乗り切るため、主に「販売店の撤退」「買取センターの出店」「オンラインオークションの強化」に力を入れました。なかでも「買取センターの出店」は、今回のFCの前身となっています。人材のリストラをしないことは既に決めていたので、撤退した販売店のスタッフを買取センターの出店に充て、これら直営店で成功モデルを作っていきました。その成功モデルとコメ兵のノウハウなどを合わせて、FCパッケージ化しています。

そのほか、各オンラインサービスを強化しました。当社はリテール売上のなかでインバウンドが6割を占めていましたが、コロナにより需要が大きく減少しました。そこで現在、実店舗から非対面・オンラインの方向へ全体的にチャンネルシフトしている状況です。従来からの強みの一つであるオンライン越境販売を更に強化するため、ビデオ通話査定やライブコマースなどにいち早く取り組みました。オンラインオークションにおいては、週1から週2に増やしました。当社で今一番安定しているのがオークション事業で、会員数もコメ兵含めて2755社と順調に伸びています。




2つの大規模オークションにより

国内流通の相場を形成



―御社では今後、従来の販売主力の店舗構成から買取専門店の出店を勢力的に進める予定です。競合他社をみても買取専門店が増加している傾向があります。

山内 競合をみても、リユースで一番効率の良い利益の出し方は、買取センターとオークションだけやることです。今はどれだけ商品を買い取れるかといった入口確保の戦いで、FC店を出すことで面の取り合いをしています。その上で、買い取った商品をオークションに流す。こういったビジネスモデルを持っている人達が利益を出しています。しかし、当社は店舗を構えて小売りをします。小売店や海外、ECなどの強いチャネルをもって、公平な値段で買取を行うことで、オークションの値段を安定させられるのです。さらにコメ兵グループでは、国内有数の規模を誇る「コメ兵オークション」と「日本ブランドオークション」を運営しており、BtoB市場の国内流通相場の決定に大きな影響を与えています。


―相場を作るイメージですね。

山内 そうです。まずは日本でフルサービスを展開できる環境を作ります。国内で売れ切れなくなったら商品を自力で海外まで持ってゆき、海外ユーザーまで当社のクオリティを届ける。こうしたグローバルなプラットフォームを作っています。我々が、その土地土地に住んでいる人たちに安定した商売を用意し、オーナーさんがいるからプラットフォームが作れるという関係を目指しています。「グローバルとローカルを繋ぐ」というのが、FC事業のポイントですね。



―数々のブランド品の買取FCチェーンが乱立するなかで、後発としてどう差別化していきますか。

山内 AI真贋は一つのポイントになるでしょう。AI開発に必要な3要素としては「商品量」「真贋を教える匠の存在」「優秀なAIエンジニア」が挙げられます。当社はその全てを網羅していることはもちろん、特にコメ兵グループを含めた圧倒的な物量が強みです。現在は、年間で150万点が商品選択を通っており、実際に6ブランドの商品がAI真贋の対象となっています。そのほか、店舗スタッフに対する独自の教育プログラムも特徴です。これは過去にコメ兵グループとして買取センターを大量出店している時に培ったノウハウを、eラーニング形式にしたものです。主に宝石、時計、バックの3商材で、ブランドの成り立ちやモノの見極めなど、それぞれ約15講座、1講座平均30分で提供しています。リアルの講習も行っており、単にモノを買うだけではなく、ノウハウが身につくといったことでご評価をいただいています。


―11月に現体制下で初のFC1店舗目がオープンし、直営含めて27店舗となりました。今後の目標や成長戦略について教えてください。

山内 まず、K-ブランドオフとして2024年までにFC100店舗を目指します。現在、当社で運営する日本トップクラスの法人向け中古オークション「JBA」等を通じて、グローバルに商品を展開しています。ブランドリユースナンバーワンのコメ兵グループならではの幅広い販売網による価格優位性を活かし、ローカルでの戦いとグローバルな展開を掛け合わせた「グローカルプラットフォーム」で今後も成長を続けていきたいと考えます

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