資金計画から住宅購入を支える相談窓口・FPならではの視点で消費者と住宅会社をマッチング/おうちの買い方相談室


GOEN

大分県大分市

三浦 康司 社長(50)


GOENは2014年、資金計画の段階から住宅購入についてアドバイスする窓口事業「おうちの買い方相談室」を開始した。ファイナンシャルプランナー(FP)が顧客の資金計画に立ち会うことで、保険の見直しなど含めたトータルライフプラン設計が可能になる。人生で1番高い買い物である「住宅」と2番目に高い「保険」。この2つを中立の立場でサポートする。(※2021年8月号「注目のNEW FCビジネス」より)

三浦 康司 社長(50)

――2018年に「おうちの買い方相談室」というブランドでFC展開を開始されました。

三浦 現在、直営1店舗FC40店舗を出店しています。加えて、新たに8店舗の出店が決定しています。FC開始以来、年間15店舗程度をコンスタントに出店しています。エリアは九州が一番多く15店を展開しています。


――加盟者の属性は保険代理店が多いようですね。

三浦 出店予定店舗を含めた全48店中47店が保険代理店です。資金計画をしたあと、住宅会社へ送客することで紹介料が発生するため、保険相談窓口の新たなビジネスとして広が ってきました。また、住宅購入費用を捻出する中で保険の無駄に気付くことも多く、新たなプランへの変更を薦めることもできます。加盟店にとって住宅相談から保険相談へ続くメリットがあります。個人的に保険は必要最低限で良いと思っていますが、日本人は特に多く保険をかける傾向があります。しっかり商品を理解せず、言われるがままに選択してしまうことも多い。60〜65歳までに1000万円以上の費用を生命保険に掛けたのに、65歳以降保証がなくなる商品もありますからね。本当に必要な保険かチェックして、不要なら住宅購入費用に回すべきだと思います。


――今後も保険代理店の加盟が続く見通しでしょうか。

三浦 今年4月から新たなチャネルを設け、住宅・リフォーム・不動産 業態の方にも相談窓口を開設いただけるようにしました。住宅会社も集客がどんどん厳しくなっている現状です。見込み顧客が来たとしても、実際に購入する人は1割程度。しかし「さようなら」した9割の顧客にも労力は使っているのですから、売上が0円で終わってはいけない。自社のスタイルに合わなかった方でも、他社におすすめできれば仲介料が入るため、0円で終わりません。


――「通常1組10万円以上かかる新 築住宅購入希望者の集客コストを1万〜4万円に低減できるモデルだ」と話題になりましたね。「おうちの買い方相談室」の事業を開発するに 至った経緯を教えてください。

三浦 子育て世代向けのポータルサイトでは住宅会社5社と提携をしていました。さらに、サイト運営とは別に保険代理店業務も行っており、マネー知識のないお客様が素人計算で住宅購入を諦めている状況を知りました。そこで住宅購入を検討したものの、断念されたお客様を集めて資金計画と保険のセミナーを行ったのですが、結果的に5組中3組が住宅購入に至りました。それを機に資金計画を請け負うこととなり、住宅専門FPとして活動を始めました。しかしお客様の予算をめぐってハウスメーカーとぶつかることも増え、住宅会社にも顧客を紹介して対等な関係になろうと決意しました。そして2014年に「おうちの買い方相談室」がスタートしました。


――第三者の立場である相談窓口業態になられたのですね。具体的にどの点が他社とは違いますか。

三浦 我々はあくまでも資金計画を大事にしています。お客さまが来店され、住宅会社を紹介するのは他社と同じですが、そこに至る経緯が違います。一般的には、アンケートで年収を記入すると銀行が貸してくれる金額を割り出して、住宅予算としています。それは借り入れ可能な金額であって、実際にお客様が払える金額ではありません。年収600万円の世帯が世帯あったら、それぞれ違う子どもの数や老後の生活などを考慮すべきです。当然、家だけに掛けて良いものでもない。確実に支払える金額を算出してから、住宅購入のステップへ移るべきです。教育資金を学資保険で賄えると安心している方もいますが、私大や一人暮ら しなどで大きく変わる部分。住宅ローンが返済できなくなる人も多いです。長く残る思い出のために買ったものを、手放さなくてはならない状況を減らしたい。払える金額を明確にする点が、他社さんとは違います。



お客の将来までを見据えた長期的な提案が強み

――最近では他社の住宅相談窓口でもFPを置くことが増えています。

三浦 FP資格を持つ人は多いですが、住宅販売の知識を兼ね備えたFPは少ない現状です。なぜかというと、学ぶ場所がないからです。FP2級以上で保有できるAFP資格の科目に不動産はあっても、住宅購入はありません。当社の最大の強みは、住宅の販売・購入までのスキルを持つFPがいることです。また、住宅購入後であっても、何か困ったらその度に来てもらってよいので、1組のお客様が10回来店することもあります。確定申告の相談にも乗りますし永遠にフォローしていきます。


――「日本住宅FP協会」の開設や、 子供向けのマネースクールの開校にも尽力されています。

三浦 2017年7月に一般社団法人の協会を設立しました。一定の研修受講で、住宅購入診断士の認定資格を付与します。現在では全国52 0人を認定しました。FPだけでなく住宅会社や消費者にも金融知識を身に付けていただくように、業界の流れを作っています。そもそも日本では、お金について話してはいけない風潮があります。子供たちの生き抜く力を養うためには、お金と正しく向き合うことが必要です。子供向けセミナーは4歳から参加でき、お店屋さんごっこを通じて勉強します。お金は「ありがとう」と交換するものという考え方を伝えていて、お金が行き交うと「ありがとう」も行き交うからお金は「良いもの」だと認識してもらうことが重要です。


――FC初期投資は。

三浦 総額320万円(税別)を想定しています。内訳は加盟金35万円、住宅FP資格研修を含めた研修費125万円、オープン前指導費30万円、商標利用料やホームページ制作費などで130万円です。毎月のロイヤリティである10万円(税別)には、 指導料や研修費、ホームページ管理費などが含まれます。新店舗出店改装費500万円、広告費が月に30万円の想定です。事業再構築補助金の活用も可能です。対象額は1265万円で、補助額840万円が見込めます。営業利益は大分本店で平均単価2100万。約2年で投資回収が 可能な計算です。自社の店舗をオフィスに転用できれば期間は短縮するでしょう。


――加盟に必要な条件は。

三浦 必要な人員は基本で3名、ショッピングセンターなら4名です。 その中に住宅購入診断士が必要ですが、未経験の人でも4日間の研修で取得できます。住宅FPスキルは毎月ZOOMを利用したオンライン研修や、本店での実店舗研修を通じてフォローします。収入まで時間がかかるビジネスモデルでもあるため、既存の本業に併設する形態が主です。スキルの高い営業マンは不要です。集客はHPからの予約が9割で、フラっと入店する性質ではないため出店エリアも問いません。目標は2025年末に150店舗。年間20店舗の出店を目指しています。

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