軽自動車、中長期型に特化したレンタカーチェーンコロナ禍でも売上維持し、年間50店の増加/ガッツレンタカー/石田 孝志 取締役兼執行役員


ガッツ・ジャパン

愛知県名古屋市

石田 孝志 取締役兼執行役員(47)



若者の車離れが話題になって久しく、自動車全体の市場が縮小しているイメージだが、実はレンタカー市場が伸びている。2010年~ 2020年の10年間でレンタカー車両が218%増というデータがあり、レンタカーを利用する人の増加が目立つ。しかし、このコロナ禍で大手レンタカーチェーンは、売上90%減という現状だ。多くのレンタカーチェーンが苦戦している中、ガッツレンタカーはコロナの影響を受けず売上を維持し、加盟店は年間50店舗ずつ増加している。。(※2021年4月号「急拡大FC本部」より)



石田 孝志 取締役兼執行役員

Profile いしだ・たかし

移動体通信事業、人材派遣、婚活事業などに従事し、2015年9月に現在の㈱ガッツ・ジャパンに入社。加盟開発部門の責任者として、営業部門と加盟募集におけるマーケティングを担当し、2019年9月に取締役兼執行役員に就任。現在は加盟開発部門と新規事業開発部門を統括。


免許証と健康保険証をセットで提示 駐車違反、不返還のリスクを軽減


――もともと中古車販売店をされていたそうですが、どのような経緯でレンタカーを扱うことになったのでしょうか。


石田 トラックの販売会社から、納車やトラックの引き取り時に使う車を貸して欲しいと依頼を受けたのがきっかけです。ちょうど中古車販売で在庫となっていた軽自動車があっ

たので、それを格安で中長期の契約で貸し出したところ、30台を一気に借りていただきました。これをきっかけにこうした使い方のニーズがあるのではないかと考え、広告を出してみたところすごく反響がありました。そして逆に車両が足りなくなり、半年後には保有台数が160台ほどまでになりました。


――当時は格安で中長期型が珍しかったわけですね。こうした貸し出し方を他社がやらない理由には、何があるのでしょうか。


石田 格安は大して珍しい話ではありませんでしたが、軽自動車に特化したところ、中長期型、この2点が大きな特徴だと思います。レンタカーは駐車違反や不返還など色々なリスクをはらんでいて、中長期型はよりリスクが高まります。いきなり来たお客さんに長期で車を貸して、そのまま返ってこないケースもありました。そのリスクを軽減するために、当初は免許証の提示だけで貸していたものを、健康保険証もセットで提示してもらうようにしました。それ

でリスクがだいぶ軽減できました。



――FC展開を始められてからの加盟店の推移を教えて下さい。



石田 年間50店舗ずつ常に増えていった形です。加盟店のオーナーの7割は法人なのですが、自動車関連の会社はそのうちの1割くらいで、それ以外はまったくの異業種です。建築関係IT、飲食、携帯電話の販売店など多岐にわたり、大きい企業では大分バスさん、高知新聞社さんにも加盟いただいていています。


中長期型の個人ニーズを顕在化 少人数運営で収益性も高い


――今、カーシェアなど車を所有するのではなく、共有で利用する流れがありますが、順調な出店ができた理由に関係はありますか。


石田 それは間違いなくあります。もともと個人がレンタカーを長期で借りるニーズは潜在的にあったようですが、料金が高くなりすぎる。また長期で貸しているレンタカーチェーンもなかったので、市場ができていませんでした。それが当社の店舗が広がっていくことにより、個人のニーズができてきた。実際、現在の当社の利用者の9割は個人の方です。


――収益性の高さの他にどのような強みがあるのでしょうか。


石田 まずは少人数で運営できるところです。さらにそれがストック型として安定してくるところ、この2つは大きな強みだと思います。基本_的に2〜3人で運営できるので、ほとんどの店舗は1日2人体制でやっています。アルバイトを雇ってシフトを回して営業しても、人件費が13〜15%ほどです。


――初期投資はどのくらいかかるのでしょう。


石田 運転資金まで入れて、トータルで2200万円ほどです。内訳は加盟金350万円、保証金100万円、研修費30万円、システムの初期費用100万円、物件の取得費や内装外装工事費含めて250万円、オープン時の初期広告と備品ツールを合わせて100万円、運転資金が500万円。それ以外は車両代です。またルールとしては、30台からスタートしていただきます。半分は買ってもらいますが、半分はリースでも大丈夫です。1台あたり40万円として、単純に15台買ったら600万円、30台買ったら1200万円です。収益のシミュレーションとしては、車1台あたり月4万円の稼ぎを目指してもらいます。単純に保有台数100台なら売上が400万円です。 


――長期で利用する個人は、どのような使い方をするのですか


石田 人によっては2、3年、うちの車に乗っている方もいます。通勤用車が壊れるなど、そのつなぎとしてうちで借りていく人がいるのですが、一旦乗り始めてしまうとそれで生活が成り立ってしまい、つなぎの期間がどんどん長くなっていくパターンがあります。


郊外でニーズの高い中長期型 既存店の多店舗展開で500店目指す


――出店立地は。


石田 この事業はかなりニッチで、車を持っていない方が多い都心よりは、郊外にニーズがあります。公共交通機関が発達しておらず、車がないと困るエリアがガッツレンタカーにとって、良いエリアになります。そういう環境で車を失くしてしまう人が一部いらっしゃるので、そこにニーズが生まれます。


▲ 高 松 片 原 町 店

――このコロナ禍で、レンタカーの需要に変化はありますか。


石田 大手レンタカーチェーンに聞くと売上がマイナス90%でした。ただうちは長期の方がそのままずっと使い続けてくれるのもあって、客数の絶対数は増えています。現在のレンタカー市場は大体6000億円。この前データを取った結果、皆さん驚かれるのですが、レンタカー車両は2010年から2020年の10年間で218%に増加していることが分かりました。車の販売台数は減っていますが、それでも免許保有者は微増となっています。レンタカーやカーシェアなど、自分が都合のいい時だけ借りて乗りたいと考える層が、免許を取得していると思います。


――現在加盟店が223店舗ですが、今後の展開は。


石田 都心部は対象から外れますが、人口20万人で1エリアという指標を作り、500店舗を目指しています。ガッツレンタカーは1エリアに1店舗という考え方ではありません。店舗同士が近場にあると、車を共有できたり、駐車場を共有できたりする利点があります。レンタカーは1エリアの中に複数店舗を営業する、いわゆるドミナント戦略が活きます。現在一番多いオーナーで10店舗を展開していますが、今後の出店は既存の方の多店舗展開が中心になっていくと思います。

ほかには、最近法人リースを始めました。うちはいつ解約されてもレンタカーとして利用できる強みがあるので、中途解約手数料とリース残債0円で展開しています。また当社

独自の審査基準にて、できる限りサービス提供ができるような仕組みを作っています。レンタカーチェーンの本部だからできるサービスを提供して、より認知度を高めていきたいと思っています。_

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