「時間を買う」ことがFC加盟の最大の狙い 生産性の高いブランドを厳選


シャポンドゥ


中野 秀昭 社長

 東北3県を中心に「ケンタッキーフライドチキン」(以下ケンタッキー)や「ピザハット」など、12業態70店を擁するシャポンドゥ(福島市西中央)。東北を代表するメガフランチャイジーである同社は、今後3年で100店舗を目指すなど、積極的な店舗展開を進めている。4年前にトップに就任し、同社の舵取りを担ってきた中野秀昭社長に話を聞いた。


─「ケンタッキーフライドチキン」38店舗を中心に、福島、山形、宮城などでフランチャイズ事業を展開されています。


中野 私どもの会社は、鶏肉の生産・加工・販売などを手掛ける伊達物産(福島県伊達市)の子会社として、今から35年前に誕生しました。最初に出店したのは「ケンタッキーフライドチキン」で、鶏肉を納入していた関係で加盟しました。


─現在は「ピザハット」や「かつや」、「カーブス」など、12業態ものブランドを展開されています。


中野 一番多い時は15業態ありましたから、これでもかなり整理した方です。現在は自社ブランドを合わせ、70店舗を運営しています。


─中野社長は以前、「ケンタッキー」の本部に在籍しておられたそうですね。どういった経緯でこの会社の社長に就任されたのでしょうか。


中野 私が来る以前のシャポンドゥは、店舗数の割に業態が多いなど、とにかく無駄が多くて、経営状況はお世辞にも良いと言えるような状態ではありませんでした。社長も定期的に交代し、その度に経営方針も変わっていたようですから、それも仕方なかったのでしょう。そんな状況を見かねたグループのオーナーから経営の立て直しを頼まれて、11年前に社長に就任しました。赤字の業態や関連会社などを整理し、今ではしっかり利益の出せる会社になりました。私の任期はあと3年ですが、なんとかこの間に100店舗までもっていこうと思っています。


─経営を立て直すにあたり、 最初にどんなことに取り組んだのでしょうか。


中野 会社経営にとって一番大事なのは経営理念ですが、以前はこれが曖昧で、この会社が何のために存在しているのか分かっている社員はほとんどいませんでした。そこで、これを徹底させることから始めました。今は「“こだわり”と“手作り“”人づくり”によって、なくてはならない会社、店舗、人を目指す」、これを理念として掲げています。


─日本は今、人手不足が深刻で、中でも外食業界はそれが顕著です。雇用や待遇など、従業員に関することで取り組んでいることは。


中野 正直なところ、我々は雇用で苦労したことはこれまで一度もありません。というのも、この部分については以前からかなり力を入れて色々なことに取り組んできているからです。

 そもそも外食は、従業員の満足度次第で生産効率が大きく変わるビジネスです。不満があれば、笑顔で接客などできるはずがありません。我々はスタッフにモチベーションを上げてもらうために、給与体系や評価制度を見直したり、会長が自ら店舗を巡回してがんばっているスタッフに声掛けをしたり、あるいは役員面談を実施して直接声を聞くなどして、働きやすい環境を整えています。また、店長に対しては、単に店を統括する立場ではなく、管理職であり経営者でもあるという考え、意識を持つようにと指導しています。こうした取り組みのおかげでスタッフの離職も非常に少ないですし、みんな高い意識をもって仕事に取り組んでくれています。


─「ケンタッキー」をはじめ、色々なブランドに加盟されています。ブランド選びのポイントは。


中野 本部の理念や経営哲学、商品に対するこだわり、教育ツールの充実度、オーナーとの共存共栄についてどれだけ真剣に取り組んでいるのか、この辺りを重視しています。

 最近はコンビニの24時間営業の問題をきっかけに、メディアでもよくオーナーと本部の関係について取り上げていますが、私からすれば一番重要なのは店舗です。本部はあくまでも加盟店をサポートする立ち位置でなければなりません。この辺りを分かっていない本部とは、絶対に仕事をしたくありません。

 あとは生産性ですね。私どもが主力としている「ケンタッキー」の生産性は1時間当たり5000円弱ファストフードでこれだけ高い生産性を実現しているのは、おそらく「ケンタッキー」くらいではないでしょうか。普通は5000円近い数字は出せませんよ。「かつや」も4000円強と非常に高い生産性を誇るのですが、「ケンタッキー」にはかないません。


─在任期間中に100店舗達成を目標に掲げておられます。


中野 数の上では「100」というのを目標にしていますが、本当に目指しているのは向こう50年生き残れる会社にすることです。スタッフや体制なども含めて考えると、今はまだ6割達成できたかどうかというところでしょうね。ただ、道筋はもうある程度見えているので、残り3年で何とか達成したいと思っています。

 フランチャイズに加盟するとは、つまり〝時間を買う〞ことです。これまでいくつか自社ブランドも開発してきましたが、自分たちの力だけでブランドやノウハウを確立するのには膨大な時間やコストがかかります。フランチャイズを利用すればそれがわずか数百万円の投資で、しかも短時間でできてしまうわけですから、利用しない手はないですよね。

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