家庭内領域のFCブランド統合化に着手し、コロナ禍でも増収主力「おそうじ本舗」チェーンの売上は前年比15%増の169億円/おそうじ本舗・KEiROW・マイスターコーティング・靴専科/見澤 直人 社長

更新日:1月20日


HITOWAライフパートナー

東京都港区

見澤 直人 社長(43)



「生活支援アドバイザー」といった、家庭内の困りごとを解決することを理念に様々なFCブランドを展開するHITOWAライフパートナー。新型コロナウイルスの影響で各社の足元が揺らぐ中、巣ごもり人口が増加したことで、むしろ追い風の状況となっている。また以前より進めてきた展開ブランドの集約化も、今後はブランドの優位性を保つことになりそうだ。 


(※2021年2月号「巻頭特集 コロナ禍で見えた底力逆境を上昇気流に変えた強いフランチャイズ」より)



見澤 直人 社長

Profile みさわ・なおと

昭和52年生まれ。HITOWAライフパートナーの前身である長谷川興産に入社後、大阪、名古屋、東京などでSVの業務に従事。その後、事務方の仕事に異動。2018年7月、代表取締役副社長、同年10月、代表取締役社長に就任。

――HITOWAライフパートナーでは4つの領域でフランチャイズ展開をしていますが、コロナ禍においても軒並み調子がいいようですね。


見澤 4月は緊急事態宣言が発令されてすごく緊張状態が続きましたが、主力の「おそうじ本舗」は昨年同月対比で81%で留めることができました。そしてこの4月に皆さんが家の中でぎゅっと留まった時に、一番強かったブランドが訪問医療マッサージの「KEiROW」。こちらは昨年対比で92%をキープすることができました。KEiROWに関しては、利用者の方がしっかりマッサージをしないと身体が固まってしまうので、我々も罹患のリスクを最大限にメンテナンスして勇気を持って展開したので評価をいただけました。


――おそうじ本舗についても、6月以降は昨年値を上回る売上を記録しているようですが、その要因はどこにあると思いますか。


見澤 緊急事態宣言によって短期間で市場がギュッと縮みましたが、一方で絶対的に必要なものが表面化されたと感じています。在宅勤務の方が急増したことで、皆さん家の中のことに気付き始めた。たとえばエアコンから排出される空気が臭いとか、レンジフードが汚れているといったことに対して、皆さんが積極的にネットでその原因を調べます。そうすると「レンジフードが油を吸っているからエアコンの空気も油臭いんだ」ということに気付くのです。またご夫婦が家の中で一緒にいる時間も多かったので、家の中をどうするかという議論も早まったことも挙げられると思います。


――ハウスクリーニングのニーズが非常に強いということを実感したと。


見澤 コロナ禍でどうあるべきという、衛生的な観念が様変わりしたと思っています。当社では「くらしスタイル研究所」という社内組織を昨年5月に発足し、各FCブランドごとに商材を開発しています。ここではお客様が家の中をメンテナンスする時に使える洗剤や除菌剤を作っているのですが、今年に入り、一気に状況が変わりました。我々もセールスを強化していなかったこともありますが、それまで月に数十万円しか売上がなかったものがコロナ禍では数千万円まで伸びました。今後も除菌剤などのネット販売を強めていこうと考えています。


――衛生管理に対する意識はコロナによって大きく高まりました。家の中のビジネスを主力とする御社にとっては、大きな追い風ですね。


見澤 これまではハウスクリーニングであれば「おそうじ本舗」、水回り(お風呂等)や床のコーティングなどは「マイスターコーティング」、家事代行であれば「マイ暮らす」というように、それぞれのブランドが独立して、加盟店もそれぞれいました。ただ今は、この3つのブランドを徐々に統合できるように動いています。マイ暮らすについては前期から統合を進め、マイスターコーティングについてはこれから進めていく予定です。イメージとしてはおそうじ本舗の中にコーティングと家事代行を融合するような形です。その上で、ワンブランドにしてさらに強いブランドにしようという方針を示しています。


――ブランドそれぞれが親和性が高いと。


見澤 私たちの事業理念の中に、「一番身近な生活支援アドバイザーとして、常にお客様の期待を超えるサービスを提供し続けます」という言葉があります。その中で、ハウスクリーニングは徹底的な専門型のクリーニングを行います。そして日頃のメンテナンスを楽にしたいと思うのであればコーティングをかける。さらにその上で、日頃の掃除もアウトソーシングしたいと思ったら家事代行を利用する。お客様のことを考えたら、三位一体であった方が絶対に良いのです。


――加盟店にとっても、上手にこれらのブランドを使い分けることができれば、より収益を上げられやすくなりますね。


見澤 たとえば家事代行であれば毎日〜週1回の頻度が多いですが、エアコンなら半年〜1年になり、コーティングに関して言えば1〜5年に1回という頻度もあります。ですからこれらを組み合わせて、毎日・一年中お客様の部屋が綺麗になるような形にしていきたいと思います。


巣ごもりのため、エアコンクリーニングも需要高

――既存の加盟店、新規の加盟店に対してどのように案内をしていくのですか。


見澤 新規の方には最初から統合型をご案内するのではなく、オプションとして提供する形にしています。なぜなら、最初からすべてを行うとそれぞれの技術が平均点になってしまい、質の担保ができないからです。またたとえば、初見からコーティングの営業をした場合、コーティングは単価も10万円ほどと高いですから、お客様が引いてしまう。まずはおそうじ本舗のブランドをしっかりやっていただいて、ある程度ちゃんとできるようになった方から、随時ほかのブランドも追加していった方がいいのです。


生活様式の変化で前年比1・5倍の加盟 オーナーのステップに合わせプランを提案


――新型コロナウイルスによって、企業や個人の生活様式も大きく変わりつつあります。御社の事業を取り巻く環境も変わってきていますか。


見澤 実はおそうじ本舗でいうと、月間の加盟店契約数が昨年と比べると約1・3〜1・5倍で推移しています。それを見ると、皆さん働き方がすごく変わってきているんだなと。ですから我々も様々なニーズに対応できるように、多様化していきたいと思っています。たとえば加盟するのであれば、まずはおそうじ本舗のオーナーとしてご自身で汗を流すところからスタートし、ある程度いったら施術家を使う形のKEiROWも行う。そしてその先は有店舗ビジネスというように、パッケージを増やしていき、「まずはこの2つをやりましょう」や「月商500万円で考えていらっしゃるならこれがいいですね」といったように、オーナーさんに選択肢を提示できるようにしたい。FCの責務はオーナーがある程度まで進んだら、次の売上を上げる要素を作ることですから。


――2020年9月期の「おそうじ本舗」チェーンの売上高は約169億円と、前期比15%増となっています。


見澤 売上だけではなく、利益も伸びているので本部としてもしっかり投資ができるようになってきました。当社のビジネスは25年、30年と、オーナーと一緒に過ごさせてもらうものですから、それに見合う体力や事業の安心感がないといけない。ようやく少しご安心いただけるレベルまで来たのかなと思っています。ここからが本当の我々の成長が始まるという、強い期待感が今はあります


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