こだわりのレモネード、FC展開で1000店舗を目指す/レモネードバイレモニカ河村征治社長

レモネードバイレモニカ(石川県金沢市)

河村 征治 社長

誰もが知っている“レモネード”をメーンの商品に据えたドリンクチェーン「LEMONADE by Lemonica(レモネードバイレモニカ)」が話題だ。フランチャイズによる全国展開を進め、2020年3月時点で31店舗を出店している。ありそうでなかったレモネード専門店の今後の事業展開について河村征治社長に聞いた。(※2020年6月号「注目のNEW FCビジネス」より)


河村 征治 社長(42)

食パン専門店の一角でスタート

2016年3月、金沢市内の食パン専門店の一角に、店名すらないドリンクスタンドがオープンした。後に「レモネードバイレモニカ」として全国展開することになるレモネードの販売所だ。

なぜレモネードなのか。河村社長はその理由について、「みんな知っているのに意外と飲む機会がない。専門店にすれば売れるのではないかという目算がありました」と話す。レモネードの専門店は世界的に見ても稀少性が高く、よく飲まれているアメリカにさえほとんど存在しない。それゆえ、うまくいけば海外展開にも繋げられるのではないかという目論見もあったそうだ。

商品の開発には約3年を費やした。飲み始めや口の中に入った直後、飲み込んだ後と、時間軸における味を分析し、さらにレモンの果肉と皮の絞るバランスについても試行錯誤を繰り返したという。「完成形は永遠にない」との考えから、今も2ヶ月に1回、レシピやマニュアルの改善が続けられている。

河村社長は、15業態27店舗の外食店を運営するアイエムエムフードサービス(石川県金沢市)の社長も兼任する。若い頃はフランス料理店で修業を積み、渡仏も経験。帰国後には大手商社の商品開発をコンサルティングし、さらに東証二部上場のグローバルダイニングで専務取締役副社長も務めた。

そして2011年、アイエムエムフードサービスを設立し、外食店経営に乗り出した。「レモネードバイレモニカ」は、資本関係のない別会社を設立して展開しているドリンクチェーンだが、グループの将来を担う主力事業の一つとして位置づけられている。

食パン専門店の片隅からスタートしたレモネード専門店が全国展開へと舵を切ったのは、販売開始から2年後のこと。「レモネードバイレモカ」という店舗名を含めたブランディングは、このタイミングで行われた。河村社長は当初、直営による全国展開を考えていたそうだが、最低でも1000店舗はいけるだろうとの試算を踏まえ、スピード感のある出店をするためにグループ初のフランチャイズ展開に踏み切った。「たまたま店舗の前を通りかかったから」という偶発的な動機で購入する客が圧倒的に多い業態のため、既存店の近くに新店を出店しても顧客を取り合う心配はほとんどないという。実際、金沢の1号店は、同じビル内にもう1店できた後も売上は落ちていないそうだ。

ありそうでなかったレモネード専門店はどこでも人気

通常時は従業員一人で運営が可能なオペレーション

開業に必要な初期投資額は、加盟金や研修費、店舗デザイン費、内装工事や物件取得費などを合わせ総額1200万円ほど。ランニングコストとしては、ロイヤリティとシステム利用料、販促費などが発生する。加盟対象は法人のみ。

店舗の広さは5坪以上を推奨。別にストックヤードを設けられる場合は3.5坪でも開業可能。提供するレモネードのベースは専用工場で製造しているため、店舗では接客とドリンクの仕上げのみを行う。ドリンク1杯を作るのにかかる時間は平均20秒。すべての作業が後ろを向かずにできるようにマニュアル化されているため、平常時はスタッフ1人で回すことが可能だという。出店場所は商業施設が中心。

平均客単価は400円。始めた当初は若い女性客が多かったが、今は老若男女を問わず幅広い客層に利用されているそうだ。通常、ドリンク業態は季節によって売上が上下するケースが多いが、レモネードはホットでも美味しく飲めるうえ、商業施設内では冬であってもコールドドリンクがよく売れるため、夏冬でそれほど大きく売り上げがぶれることはないのだという。

現時点での店舗数は35店舗。近く北海道や沖縄などでも店舗のオープンが控えている。今年に入って人気情報番組で大きく取り上げられたこともあり、FC加盟に関する問い合わせが殺到している状況で、年内に100店舗に到達する見込みだという。FC店のほとんどが異業種の加盟だそうだ。今後について河村社長は「とにかくクオリティを追求し、世界一のレモネードブランドに育てたい。すでに海外出店の具体的な話もいくつか進んでいます」と話す。


レモンの品質や絞り方までこだわった珠玉のレモネード

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