【TSUTAYA Conditioning PILATES】TSUTAYA が手掛ける初心者のためのピラティス

本部によるインストラクター派遣で採用・育成要らず

　カルチュア・エクスペリエンスは、世間がオンラインにシフトする中でリアルの価値を追究し、ライフスタイルのプラットフォームを創造する会社だ。現在は全国に約750店舗を展開する TSUTAYAブランドのほか、トレカ・IP 書店やフィットネス、コワーキングスペースなど幅広いFC事業などを手掛けている。同社は2017年3月に整えるをコンセプトにした「TSUTAYA Conditioning」をスタート。その後、小規模開業パッケージとして「TSUTAYA Conditioning PILATES（TCP）」のFC展開を開始した。

コンセプトは「整える」

　従来のフィットネスジムは身体を鍛えることを目的に、ウエイトやマシンを使ったハードなトレーニングが多かった。しかし、身体の逞しさや美しさを求める人は一定数で、日本のフィットネス参加率は長らく3％と低い水準に留まっている。一方、長寿国である日本は平均寿命と健康寿命の乖離が問題となっている。そのような状況から、健康寿命を伸ばすことに関心を持つ人が増加している。このニーズに着目し、「鍛える」ではなく「整える」ジムとしてTSUTAYA Conditioningは誕生した。
　整えるとは、身体をゼロベースにすること。姿勢の悪化や四十肩などにより、当たり前にできていたことができなくなっているのがマイナスの状態だ。TCPではゼロベースに整えることを目的に、簡単で効果的なコンディショニングエクササイ ズを提供している。
　レッスンは1回45分で、初心者向けの初級・中級の2コースのみ。レッスンの大枠は一緒だが、細かなアプローチは各インストラクターに任せているため、毎回異なる内容のエクササイズが楽しめる。また、店舗には運動・美・食・暮らしをテーマに代官山蔦屋書店のコンシェルジュが選書したブックラウンジを併設。読書はもちろん、会員同士のコミュニティの場にもなっている。

レッスン前後にブックラウンジを利用できる

人材派遣サービスを展開

　これまでは賃料が高く競合も多い都心に直営店を出店し、実証を行ってきた。高リスクの立地でも月商250～300万円の実績ができたため、同社は2023年3月にTCPのFC展開を開始した。
　初期投資合計は2500～3000万円で、主項目は加盟金100万円、出店準備金100万円、デザイン企画費100万円、研修費50万円、マシン費380万円（10台）、オープン販促費500万円となっている。投資回収目安は約3年だ。
　同社はマシンの手配や集客支援など、さまざまな加盟店サポートを実施する。中でも、特徴的なのはインストラクターの育成・派遣サービスだ。ヨガやピラティスをライフワークにしたい人を支援するためのプラットフォーム「WELLNESS DATA BANK」を運営しており、そこに登録している約2800人のプロインストラクターを各加盟店に派遣する。そのため、オーナーはインストラクターを雇用する必要がなく、プログラム作成やシフト組みも本部に一任できる。
　同社は2027年までの200店舗を目標にしている。

TSUTAYA Conditioning PILATES
カルチュア・エクスペリエンス（東京都渋谷区）
商品本部 ウェルネス部
松本　敦部長（47）