
【たこ壱】地元京都の食材を使った新ジャンルたこ焼きを開発
公開日:2025.06.17
最終更新日:2025.06.17
※以下はビジネスチャンス2025年6月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。
手頃な価格と住宅立地への展開で地域密着を目指す
2018年に設立したNext Stage Japanは、たこ焼き酒場「たこ壱」のFC事業を手掛けている。京都発祥の同店は、地元の食材を使った「へんこ焼き」を看板商品に据えており、ソースを主体とした従来のたこ焼き店とは一線を画す。日常使いできる価格設定と人々の生活導線上への出店で多くのリピーターを獲得している。
停滞した業界に新風を
外食市場はどの業種も飽和状態で、各業種に多数のFCが存在する。一方、たこ焼きは個人店が大半となっており、全国規模で展開するFCは1社のみ。この市場に商機を見出し、たこ焼き酒場を立ち上げたのが、彌永拓志社長だ。
同店の看板商品は、京都のごま油と九条葱、岩塩で味付けした「へんこ焼き」。ソースを主体とする従来のたこ焼き屋との差別化を図るため、開発したという。
「たこ焼きはラーメンと同じ時期にできたのに、長い間ソース味が中心で業界自体ずっと変わっていない。停滞した業界の可能性を切り開きたいと思い、へんこ焼きを開発した」(彌永社長)
たこ焼きの味付けは15種類に及び6個入りは450円、10個入りは650円となっている。また、居酒屋業態である同店は「黄金唐揚げ」(5個430円)や「特製肉汁餃子」(400円)などのサブ看板メニューを揃えるほか、アルコール類は399円から提供している。客単価はイートインで1500~1700円、テイクアウトで750~850円。日常使いできる価格設定と商品構成にこだわっている。
また、同店は1の付く日を「たこ壱の日」とし、たこ焼き10個入りの購入者に対して商品無料券を配布。さらに、再来店客には該当商品が無料になるスタンプカードを渡している。こうした取り組みが新規客の常連化に繫がり、再来店率は45%、再来店した人の70%が再び来店している。
3店舗以上の運営を推奨
同社は、昨年月からFC募集を開始した。現在は直営5店舗、社員独立による業務委託3店舗の合計8店舗を展開するが、すでにFC 2店舗の出店が決まっている。8坪席で開業する場合の初期投資は加盟金100万円、保証金30万円、研修費10万円/人、内外装工事や厨房機器750万円、設計管理費40万円、POSシステム20万円、開業費(備品等)60万円、開業支援費25万円。物件取得費を除く合計は1035万円だ。
12~23時の11時間営業で運営した場合、収益モデルは月商300万円に対して営業利益が約56.4万円(18.8%)。FLRコストは原価率33%、人件費25%、賃料8.3%となっている。ロイヤリティは固定9万円だ。
オペレーションは揚げる、盛り付けるが基本で仕込みはない。アルバイトのみの運営も可能で平日の日中はワンオペ、夜のピーク時でも3人いれば十分だという。
日常使いを意識した同店は、住宅立地の角地や各駅停車駅の駅近など、人々の生活導線上への出店を進めている。将来的には200店舗展開を目指しており、今後は3店舗以上の運営を望むオーナーと組んで出店を拡大していく方針だ。

看板商品の「へんこ焼き」
たこ壱
Next Stage Japan
京都市南区
彌永 拓志 社長(37)
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