【農家さんの味方】粗利率69%の中古農機具専門の買取販売店
公開日:2024.12.18
最終更新日:2024.12.20
※以下はビジネスチャンス2024年12月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。
ブルーオーシャン市場を開拓し、低投資で高収益を実現
「農家さんの味方」は、ハーフプライスが展開する中古農機具専門の買取販売店だ。米どころの東北を中心に、現在11店舗(直営10店舗、FC1店舗)を展開している。設備投資が少なく低投資で高収益を狙えるビジネスで、競合が少ないことも大きな魅力だ。使い古された農機具や壊れた農機具を修理して再活用するため、社会貢献度は高い。現在は九州、四国中国地方でFC展開を積極的に進めている。
中古農機具を扱う新たな市場を開拓
ハーフプライスは、総合リユース事業を展開する万代の100%子会社だ。創業者である倉橋純一社長は、25年以上に渡り仙台でリユース事業を展開してきた。現在、万代ではアミューズメントとリユースを掛け合わせた業態を手掛けている。
倉橋社長は事業を展開する上で、競合が少ないことを重視しており、仙台で創業したのも当時競合が少なかったからだという。2015年から展開する「農家さんの味方」も、農機具を扱うリユース業態が他にないことから目を付けた。農家の納屋の片付けのため、出張買取の依頼を受けた際、「トラクターをどうにかしてほしい」という相談を受けたという。
農機具自体の知識はなかったがそこに勝機を見出し、リユース業で培ったノウハウを活かし、トラクターを査定して再販売する事業をスタート。中古農機具の相場自体も同社が築くような段階で、新たな市場の開拓に繋がっていった。
同店を展開する上で、東北は日本の米どころとして作付面積が大きく、農機具の取り扱いが非常に多いため大きなアドバンテージがあった。東北を拠点とする同社は、直営店を東北に次々と出店し、2023年からFC加盟の募集を開始。現在は九州、中国四国エリアをメインに募集しているという。
本部での教育体制の強化
同店開業の初期投資は、加盟金300万円、研修費30万円/人、物件取得費約500万円、工事費約300万円、開業備品約200万円など、合計約1330万円を想定。収益は直営店の実績で、月商950万円で粗利率69%、利益が208万円だ。低投資で高収益が期待できるビジネスだ。
同店が通常の買取事業と異なる点は、農機具を修理することで価値を上げて販売できることだ。そのため高い収益性を実現している。また、同社は店頭販売、ECや外部オークションなど、本業のノウハウを活かしさまざまな販売チャネルを保有。高額で売れるチャネルを選べることも、収益性の高さに繋がっている。
既存店の出店立地は使い勝手のい
いディーラーの跡地が多く、大体500坪の敷地があるという。人員は、訪問買い取り2名、整備2名、事務1名の計5名。修理をすることから整備員が必須だが、農機具メーカーに勤めていたシルバー人材をどの地域でも雇用することができ、人材に困ったことはないという。
この事業は都会でできるビジネスではなく、出店が地方に限られることから全国に50店舗の展開が上限だという。倉橋社長は2026年まで国内での拡大に注力し、その後は日本の農機具の需要が高い海外への展開も視野に入れていると話す。
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