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【鰻の成瀬】1600~2600円とリーズナブルな価格でうな重を提供

公開日:2023.10.29

最終更新日:2023.10.29

※以下はビジネスチャンス2023年10月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

平均月商400万円、最高月商1100万円を達成

鰻の成瀬 フランチャイズビジネスインキュベーション :東京都港区 山本 昌弘社長(40)

 FCに特化したコンサルティングを営むフランチャイズビジネスインキュベーション(以下:FBI)は2020年に設立し、これまで約30社のFC本部支援を手掛けてきた。同社は昨年、フリーネームでFC展開する鰻専門店「うなたん」(運営会社:u technologies)に本部パートナーとして加盟。「鰻の成瀬」として直営店の展開とFC募集を開始した。

 

 

 

広告戦略に注力

 昨年9月にオープンした「鰻の成瀬」は、リーズナブルな価格の鰻専門店だ。鰻が半尾のうな重「梅」は1600円、3/4尾の「竹」は2200円、1尾の「松」は2600円で提供している。同店は調理オペレーションの効率化により、老舗店の半額ほどを実現した。老舗店では職人が鰻の捌きや串打ち、焼きを行う。一方、同店は加工場で蒲焼を製造し、冷凍パックで店舗に配送。店舗では届いた鰻を蒸した後、専用の機械で焼き上げるだけ。職人を不要とし、アルバイトのみのオペレーションが可能になった。
同店は、 u technologies(高知市福井町)が手掛ける「うなたん」グループに属する。FBIは、加盟店と本部の両方の権利を持つ本部パートナーとしてうなたんに加盟しており、オリジナルブランド「鰻の成瀬」としての拡大が認められている。広告や店舗運営に関する全般のマネジメントはFBIが、鰻や専門機材の提供はうなたん本部が担当する。
 同店の業績は上々で、全店舗(直営2店とFC6店)の平均月商は400万円、最も好調な千葉店は1100万円を達成した。同店には幅広い層が訪れるが、老舗店に比べて若年層が多い。老舗店は昼営業で1〜2回転で終わることがほとんどだが、同店は昼の3時間営業で4回転半するほど回転率が高い。
 鰻専門店は他の飲食店とは異なり、検索ベースの目的来店が大半だ。その特徴を活かし、同店は賃料の低い三等立地に出店する。賃料を抑えた分は広告に注力し、主にSEO対策やWEB・SNS広告で集客強化を図っている。大半の老舗店は広告を行わないため、同社の広告戦略は抜群の効果を発揮。「鰻」で検索すると上位に浮上し、HPは月間15万PV(今年6月時点)を叩き出した。

鰻が1尾のった「松」は2600円で提供

メニューを絞って効率化

 初期投資は加盟金150万円、保証金50万円、研修費40万円、開業サポート費50万円、専用機材約100万円。内装の指定はなく、居ぬき物件で十分に開業できるため、物件取得費を含めると合計700〜800万円で開業可能だ。
 昼3時間、夜3時間で営業した場合の収益モデルは、月商が400万円。調理の効率化に加え、提供メニューをうな重「松」「竹」「梅」の3種類に絞ることで、昼3人、夜2人のスタッフで運営できる。そのため、原価率は40%と高めだが、人件費は20%、家賃は10%以下に抑えられる。ロイヤリティ10万円+4%など、諸経費を差し引いた営業利益率は15〜20%だ。
 オープン2日間は本部スタッフが駆け付け、運営をサポートする。開業後は、広告戦略などを本部が継続して行う。同社は今年中に30店舗の出店を見据えている。将来的には、鰻専門のFCチェーンで店舗数トップを目指すという。

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