【夢尊ワークス】精神疾患を抱える人をターゲットにしたB型事業所
公開日:2025.12.10
最終更新日:2025.11.25
※以下はビジネスチャンス2025年12月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。
ニーズの掘り起こしに注力し利用者獲得に繋げる
2020年に創業した「夢尊ワークス」は、精神疾患を抱える人をメインターゲットにした就労継続支援B型事業所だ。同事業所は、主に就労継続支援サービスを利用したことがない潜在層に働きかけ、利用者の掘り起こしを行っている。事業所を訪問した人のうち9割以上が利用契約するなど高い成約率を実現している。現在は直営3拠点、FC4拠点を展開中だ。
成約率9割以上を実現
B型事業所の利用者は発達障害や身体障害など多岐に渡るが、「夢尊ワークス」は精神疾患を患い、生きづらさを抱える人をメインターゲットとする。障がい者認定を受けている人や、就労継続支援を検討している人に対してアプローチするのではなく、まだ就労継続支援サービスを知らない潜在層に訴求している。
他社が実践しない潜在顧客の掘り起こしにより高い成約率を実現しており、事業所を訪れた人のうち利用対象外の場合を除いて9割以上の成約を実現している。
サービスに興味を持った人から問い合わせを受けた後は、事業所見学や体験利用を実施する。障がいの程度によって課題解決のためのアプローチは異なるため、まずは事業所に来てもらい相談に乗ることを重視している。同事業所は福祉的就労の機会に加え、精神疾患を患ったことで自宅に引きこもっている人にとっての居場所を提供することにも繋がっている。
就労継続支援サービスを受けるためには、自治体から交付される「障がい福祉サービス受給者証」が必要となる。就労支援の利用経験が無い人には、サービスを利用するための手続き支援を行う。

2020年に開所した夢尊ワークス豊田駅前店
ターゲットの居住地を独自分析
同社は、2023年にFC展開を開始し、現在直営3拠点、FC4拠点を展開している。開業資金は、加盟金165万円、敷金45万円、テナント契約初期費用75万円、内装工事費80万円、採用費45万円、半年間の運転資金1000万円などで総額の目安は1600万円だ。別途、設備や物件に関わる費用が発生する。
直営3年目の実績は、年間の国保連売上が約4890万円。年間の経費は約2933万円で、内訳は人件費209万円、家賃300万円、水道光熱費60万円、通信費24万円、ロイヤリティ489万円(10%)となっている。年間営業利益は約1957万円を見込んでいる。
一般的な就労継続支援事業所は、相談支援事業所やグループホームなどの関係機関を通じて利用者を集める。一方、同社はこれまで直営で蓄積したノウハウでメインターゲットが住むエリアを独自分析。アナログ手法で直接の集客を行っている。アナログ手法にこだわるのは、メインターゲットの多くは社会との繋がりが薄く、自宅に引きこもっている場合などが想定されるためだ。
加盟店は本部が予測して選定したエリアに従って集客活動を行う。この手法で利用者のうち7割以上を潜在層の掘り起こしによって獲得している。対面で親身に寄り添って相談に乗るため、他社と比較したうえで同事業所を選ぶ利用者も多いという。
夢尊ワークス
夢尊ワークス
(愛知県豊田市)
福岡 宏社長(34)
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