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【JBレンタカー】中長期契約・中古車使用・無店舗営業で低価格を実現

公開日:2023.10.29

最終更新日:2023.10.27

※以下はビジネスチャンス2023年10月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

保険付きで1カ月のレンタル料2万円台のレンタカー

JBレンタカー ニシザワ:さいたま市桜区 西澤 道明社長(55)

 中古車販売やゴルフ用品製造などを営むニシザワは、2019年に中長期専門のレンタカー「JBレンタカー」を立ち上げた。不動産会社を経営していた西澤道明社長は当時、マンスリーマンションの仕組みを確立し、大成功を収めた経験を持つ。同店はマンスリーマンションの仕組みを応用することで、他店の約5分の1のレンタル料金を実現している。

 

 

 

配車サービスで無店舗化

 JBレンタカーは、保険付きで1日あたり798円から借りられる格安レンタカーだ。マンスリー契約を基本とする同店のレンタル料は1カ月あたり2万3940円から。利用者は個人と法人の半々で、自動車免許を取得したばかりの若者や高齢者、 企業の営業担当や出張中のサラリーマンなどさまざまだ。一般的なレンタカーは安くて1日4000円、1カ月借りると10万円前後と言われており、圧倒的な安さから集客力が高く、リピート率は7割を超えている。
 同店が低価格を実現できるのは、契約形態と取り扱う車両、無店舗営業にある。契約形態はウィークリーかマンスリーに限定し、貸出にかかる業務を低減。車両は1台25〜30万円の中古車にすることで初期投資額を抑えた。また、貸出時は客のもとへ配車することで無店舗営業を実現。駐車場は必要になるが、賃料の低いローカルエリアで開業できるため、固定費の削減もできる。
 同店は2019年に創業したが、この年は複数の大型台風が直撃。翌年はコロナの感染が拡大した。相次ぐ災害に見舞われたものの、コロナ禍では三密回避の移動手段として車に注目が集まった。また、大型台風で多くの車が水没、故障したことで長期レンタカーの需要は高まった。これを機に同店の利用者は急増し、オープン当初は10台だった車両が2年間で200台まで拡大した。

自動車保険に加入するため、営業時間外の事故対応をオーナーがする必要はない

車1台で約4万円の売上

 同社は20年よりFC募集を開始し、現在は全国に直営2店、FC17店(FCオーナー:10社)を展開する。無店舗営業で顧客対応も少ないこと から、兼業も可能だ。そのため、居酒屋や不動産など異業種参入が多い。初期投資は加盟金が98万円、レンタカー事業と古物商申請費が約18万円、車両費が約200万円(10台)。開業に際しては、車両10台以上としている。車両は、自ら中古車オークションに参加して仕入れるか、本部から購入する。
 1カ月あたりの売上は、車1台につき約4万円。加盟店の平均保有台数は40〜50台で、月商は160〜200万円になる。ランニングコストは、自動車保険やメンテナンス費が50〜60%と大半を占める。そのほか、売上の10%となるロイヤリティ、本部が運用するインターネット広告にかかる広告費などが発生する。営業利益率は初年度で10〜20%、2年目以降で30%となっている。
 オーナーの仕事は電話やメール、LINEで利用受付した後、見積書と申込用紙を顧客に送付、利用日に配車すること。予約管理はスマホアプリで完結し、車両の整備は提携先の工場に任せるため、車に関する知識は不要だ。先払い制の導入と詳細な個人情報の提出を義務付けることにより、顧客トラブルは非常に少ないという。簡単な業務のため、研修はオンラインで完結する。同社は今後、長期レンタカーブランドで売上トップを狙う。3年後の100店舗展開が目標だ。

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