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【ハウジング・スタッフ】特徴の異なる商材を扱うことで同一エリアで複数のFCを展開

公開日:2023.11.25

最終更新日:2023.11.25

※以下はビジネスチャンス2023年12月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

ハウジング・スタッフ (島根県松江市) 平儀野 好美社長(45)

 ハウジング・スタッフは、島根県松江市を中心に山陰地区や広島などで13店舗を展開する。平儀野好美社長は「自分の力を試したい」と32歳で起業。現在、「クレバリーホーム」や「R+house」といった住宅FCをはじめ、不動産業や民泊などを手掛ける。

 

 

 

FC加盟で社内体制整備の手続きをショートカット

 平儀野社長は大阪の専門学校を卒業後、父が経営する住宅メーカーに就職。掃除など下積みからスタートして、現場監督を10年以上担当する。その後は営業職や所長を経て、常務取締役に就任した。
 建築業界で10年以上のキャリアを積んだ後、父の会社は兄に託して独立した。起業前は会社設立のための不慣れな手続きなどに苦慮しつつも、2011年1月にハウジング・スタッフを創業。同月に住宅FC「クレバリーホーム」に加盟する。
 最初からFCを選択したことについて、平儀野社長は「FCには各種資料やホームページ、販促や営業のノウハウがあります。創業してゼロから自力で整備するより、FCに加盟した方がショートカットできます」と、そのメリットについて話す。
 加盟した効果はすぐに現れた。前職の時の顧客から連絡があり、立て続けに3件を契約したのだ。しかも、そのうち2件がクレバリーホームでの受注である。
 数ある住宅FCのなかでクレバリーホームを選んだ理由について、平儀野社長は外壁タイルを挙げる。
「メンテナンスフリーの外壁タイルが売りでした。クレバリーホームのようなタイルは、当時の松江市にはありませんでした。特徴があれば営業トークにも活かせます」
 同FCでは20年以上前から宿泊体験も実施している。実際にモデルルームに宿泊することで、間取りや動線のほかに断熱性・機密性、騒音などを体感できる。こうした施設が揃うのもFCの魅力の1つだろう。
同社では、希望する顧客をクレバリーホームのモデルルームがある千葉県君津市に手配している。現地では本部が商品説明をしてくれるので、これまで宿泊体験をするとほぼ100%契約に至っているという。

複数ブランドに加盟して実績を積み上げる

 初年度を乗り越えた同社は着実に実績を積み上げ、2年目に年商2億4000万円を達成した。3年目にはクレバリーホーム出雲店、翌年には三次店を開業。さらに、TDホーム松江店の開業や「R+house」にも加盟するなど店舗を拡大していく。
 同社は、複数ブランドを同一エリアで展開している。これについて平儀野社長は「単価・商品が被らないので競合しません。20万人都市で坪単価20万円なら地域を問わず対応できます」と話す。
 2年目以降も、毎年約4億円ずつ売上を伸ばしていき、12期目には45億円に到達した。今後も新たな地域への出店、不動産事業、自社ブランドの展開なども視野に入れている。
 今後の出店計画で課題となるのが人材だ。現在、本社採用と現地採用を実施。なかでも店長(候補)の採用には注力している。以前は社長自らが面接をしていたが、今では3回の面接とテストによって適正を判断しているという。
「店長はマネジメント能力があるか、営業だけでなく社員にアドバイスができるか、野心があるかなどを見ています。自分さえ良ければ良いという人だと店が崩れます。店長が決まらなければ出店はしません」
 また、同社では新卒の定期採用も行っている。現在の正社員は85人。特筆すべきは、建設業界での女性比率は平均10%といわれているなか、同社は55%と半数以上が女性であること。その要因の1つはIT環境の充実だ。これにより、建築分野で働きたいという女性の応募が増えたという。新卒社員は男女問わず、最初の年はさまざまな店舗で経験を積ませている。
 今は店舗拡大に伴う店長の育成に注力しているが、いずれはエリアマネージャーを育成するなど、社内の人材育成の体制を整えたいという。

クレバリーホームの建売型モデルハウス

クレバリーホームの建売型モデルハウス

地元の観光資源に着目 新規事業にも積極的に参画

 これまで着実に実績を積み上げてきた同社は、株式上場の検討に入った。
「お金より採用と地元貢献という気持ちが大きいです。上場することで優秀な人に来てもらえたら。島根でもいい仕事ができることをPRしていきたいです」
 株式上場を目指す際、FCの売り上げはそれほど重視されてないといわれる。「もし本部がなくなったら」という課題はあり、平儀野社長もその点を考慮している。
 現在、クレバリーホームとR+以外はほぼ自社で展開しており、今後も自社比率を高めていきたいという。
 2018年には、松江市内に民泊向け宿泊施設を建設。楽天グループで民泊事業を手掛ける「楽天LIFULL STAY」と民泊施設の施工パートナー契約を交わし、同社ブランドの全国1号店として開業した。人口減少による住宅市場の縮小を見据えて松江城など地元の観光資源に着目。観光需要の取り込みを目指す。
 また、2023年9月には松江市内に猫専用のモデルハウスや賃貸アパートを整備した。壁は漆喰でキャットタワーやキャットステップなどを備える。本事業では、愛猫家を対象に、新築やリフォーム、賃貸アパート建築の需要を見込む。
 平儀野社長は「今は猫の家を計画しています。3年後には自社ブランドを立ち上げたい」と、今後の展開を明かしてくれた。

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