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【植物のお医者さん】植物の不調を診療する訪問治療型サービス

公開日:2025.10.16

最終更新日:2025.09.24

※以下はビジネスチャンス2025年10月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

免許や資格が不要な参入しやすい業態

 自宅やオフィスの植物の健康に悩む人々に向けたサービス「植物のお医者さん」は、観葉植物や庭木の不調を“診療”するユニークなブランドだ。2022年に事業を本格始動し、直営店は神奈川に1店舗ある。4月よりFC展開を開始し、全国への広がりを目指している。

専門性が信頼に

 ビジネスモデルの中核は訪問診療型の園芸サポートだ。利用者の自宅やオフィスを訪れ、植物の不調を診断、投薬、剪定、植え替えなどを行う。サービスは医師の往診に近く、虫害には殺虫処理を、病気には消毒を施し、必要に応じて薬剤を処方する。
 同店の強みは、診療的な観点を持ったアプローチのため、その専門性が利用者への信頼性に繋がる点にあるという。また、訪問形式の業態が加盟店にとっても相性がよく、本業との親和性が高い副業モデルとして提案している。たとえばリフォーム業や造園業など、本業に合わせて提案することでプラスオンの利益を期待できる。研修では基本的な植物学のほか、医学や植え替えの技術などを1週間ほど学ぶ。特別な免許や資格は必要ないため参入しやすい業態となっている。
 同社では、コロナ禍で観葉植物需要が150%ほど伸びた中、植物を購入した人の80%は原因がわからないまま枯らしてしまうという分析がある。ペットが病気になったら動物病院に行くように、植物の元気がないときは植物の病院が必要だと感じ、ビジネスとして解決に乗り出した。小さな植木から大きな植栽まで依頼の幅は広く、家庭だけでなくオフィスからの受注もある。
「冬は植え替えのタイミングとして適していないため、春に依頼が集中しやすいです。オフィスの場合は植物のケアができなくなる連休明けの問い合わせが多くなります」(滝口肇社長)

植物のお医者さん
Green Design
滝口肇社長
園芸サポート
訪問治療型サービス

元気のない植物に投薬・植え替えなどの処置を行う

6年目以降の海外進出目指す

 加盟・開業にあたっての初期投資は100万円ほど。内訳は加盟金が22万円、ハイエースや軽トラなどの中古車両購入が50万円、資材購入費10万円、講習料22万円で構成される。必ずしも店舗を構える必要は無く、すでに営業車を持っていればさらにコストは抑えられる。
 収益モデルは、訪問診療1件あたりの単価は1万5000〜2万円が平均値だ。初年度の月商目安は20〜30万円、固定客がついた2年目には40〜50万円への増加を見込む。経費は駐車場代・交通費が売上の約15%、薬剤や土といった本部から仕入れる資材費が売上の5%。これのほかにロイヤリティが固定で3万円(2年目以降は5万円)かかり、約80%が利益となる。
 滝口社長は今後5年で各都道府県につき2〜3店舗の出店と、6年目以降の海外進出を目指している。
「園芸需要は海外のほうが雲泥の差で高いです。植物の悩みは全国共通で存在しているので、できるだけ早く全国に仲間を増やしたいと考えています」(滝口社長)

植物のお医者さん
Green Design
滝口肇社長
園芸サポート
訪問治療型サービス植物のお医者さん
Green Design
(神奈川県横浜市)
滝口 肇社長(36)


 

 

 

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