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【エコキューブ】断熱性能を上げる省エネリノベ

公開日:2023.12.06

最終更新日:2023.12.06

※以下はビジネスチャンス2023年12月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

温熱計算など専門的なサポートを実施

エコキューブ リコシス:東京都中央区 山本 卓也社長(69)

「エコキューブ」は、中古住宅に断熱性能を上げる省エネリノベーションを施した住宅ブランドだ。運営会社のリコシスは昨年4月にFC展開を開始し、現在は建築会社や不動産会社など15社が加盟している。同社は、住戸ごとに温熱計算に基づいた省エネ性能評価や、リノベーションプランなどを提することで、他社と差別化を図っている。

 

 

 

リノベで高性能住宅を供給

 住宅の省エネ性能を上げるには、断熱材やインナーサッシ、高効率エ アコンを設置するなどの工事を行うのが一般的だ。しかし、断熱工事の方法や施工後の省エネ効果を把握している設計士や建築会社は少ない。こうした課題にアプローチするのが、エコキューブだ。
 メインで提供するのは、温熱計算による性能評価と物件ごとに作成するリノベーションプランだ。温熱計算は、住宅の断熱性能を表す数値「Ua値」と、断熱性能や設備の省エネ性能の基準値に対する数値「BEI」によって算出され、改修前と改修後のUa値とBEIの変化や省エネルギー性能向上に伴う目安の光熱費を数値化し、顧客の判断材料として活用している。同社は対象物件の性能評価をした後、温熱計算に基づいた無駄のないリノベーションプランを作成。その住宅固有の温熱計算結果の性能値と目安の光熱費を省エネ性能レポートとして加盟店に提供している。
 また、高断熱住宅を実現するために必要な設備も開発している。その一つが、熱交換換気システムだ。特に高い断熱性能を持つ住宅は、空気の流れが滞り高気密に陥りやすいため、高機能換気設備が不可欠となる。しかし、冷たい外気を取り入れる換気は室温低下を招きかねない。その点、熱交換換気システムは外気を取り入れる際に排出する空気の温度のみを移す機能を備えているため、室温と湿度を一定に保つことができる。同社は熱交換換気システムのほか、給湯器や冷暖房機器なども提供しているが、加盟店が自ら断熱設備を仕入れることも許容している。

施工中

完成

幅広いサポート体制

 同社は中古流通取引が主流となる中、省エネリノベーションによりSDGsの達成に貢献しようと、工務店や買取再販事業者を対象に昨年4月からFC募集を開始した。初期投資は、加盟金が50万円(キャンペーン期間中は30万円)で、システム利用料が5000円/月だ。
 高断熱にかかる施工費は、60〜70平米のマンションで100〜150万円(住戸位置や状況により変動)。中部屋の場合、バルコニー側と玄関の2面工事で済むため施工費が抑えられる。
 また、同社は設計施工に関する技術サポートのほか、補助金申請などの業務サポート、ブランディングや販促ツールの提供による営業サポートも行う。今後はエコキューブの普及を推進し、エンドユーザーの口コミによるブランド力向上を狙う。省エネ住宅の需要を高めることで、事業者がエコキューブを導入したくなる仕組みづくりに注力するという。

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