
【イメチェン】1㎡×1万円の定額制リフォームサービス
公開日:2025.06.03
最終更新日:2025.06.03
※以下はビジネスチャンス2025年6月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。
年間最多8000万円分の案件を送客
ココテラスが展開する「イメチェン」は、定額制のリフォームサービスだ。賃貸住宅や中古住宅を「1㎡の床面積×1万円」の定額プランで、デザイン性のある物件にリフォームすることができるという。2019年のサービス展開と同時にFC化を始め、現在の加盟企業数は40社だ。同社の篠原昌志社長は、業界の不透明な収益構造に課題を感じ、同サービスの展開を思い付いた。
リフォーム単価の統一を目指す
イメチェンの基本料金は、「1㎡×1万円」と設定されており、リフォームの内容が決まっている。具体的には、クロスの張替えや既存フローリングへの塩ビタイルの上張り、脱衣所トイレ床のクッションフロア張替え、ソフト巾木張替えやルームクリーニング、畳表替えや襖張替え、障子張替えなどが基本料金に含まれている。
解体工事や塗装工事、設備工事などが必要になった場合は、オプション工事として対応しており、フルリノベーションも可能だ。
また、戸建て住宅や分譲マンション、メゾネット住宅など、建物条件が変わる場合は追加料金が加算される。料金設定が不透明なリフォーム・建築業界の中で、わかりやすい料金設定が好評を博し、サービス展開当初から賃貸オーナーや個人からの問い合わせが相次いだという。
篠原社長は独立当初、不動産会社の営業代行業を行っており、不動産オーナーにリフォームの提案を実施していた。その中で、現場の非効率さや属人性といった課題を感じたという。
その一つが、現場調査時にクロスや床の面積を採寸しても、担当者によって測り方や基準がバラバラで、算出される数量に差が生じることだった。結果として見積金額にもばらつきが出て、リフォーム単価が統一されない。このような状態では、オーナーにとっても何が適正価格なのか判断しづらく、不信感にもつながってしまう。
さらに、現地調査に時間をかけて丁寧に見積書を作成しても、受注に至らない場合、かけた時間と労力が無駄になってしまう。こうした業界の従来の属人的なやり方や非効率なプロセスに対し、定額制にすれば現地調査をせずとも概算見積りの提示が可能となり、また属人性も排除できる。イメチェンの構想はこうした中で生まれた。
初期費用は約250万円
現在のFC加盟企業は40社で、その7割が工事会社だ。多くの加盟企業が期待しているのが集客で、本部から送客する仕組みを構築している。
篠原社長はサービス開始と同時に、「定額制リフォーム『イメチェン』」という YouTubeチャンネルの配信を開始。現在登録者数は約1万6200人で、YouTubeが集客につながっているという。
1部屋当たりの平均受注額は、賃貸住宅が250万円、中古住宅が410万円。昨年最も多く案件を送客した企業の金額は8000万円に上る。
加盟の初期費用は、加盟金200万円、研修費30万円、カメラなどの備品で約20万円、計約250万円を想定。無店舗型のため、物件取得は必要ない。加盟プランは2種類あり、営業ツールの提供や設計業務の代行、動画による学習などのメニューが付与されるライトプランは、月額5万5000円のロイヤリティが発生。そのほかの営業・現場同行やイメチェン YouTubeチャンネルへの出演、YouTube活用コンサルティングなども含めたスタンダードプランは月額11万円となる。
「業界内では管理会社やリフォーム会社が高いマージンを取り、下請け会社を安く買い叩く事例が横行しています。価格が不透明なリフォーム業界において、当社が1つの物差しになれればと思っています」

低価格・高品質を売りに顧客を獲得
イメチェン
ココテラス
(東京都墨田区)
篠原 昌志社長(44)
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