
【カーツシェアレンタカー24h】スマホ一つで車の予約から開錠・返却ができる無人レンタカー
公開日:2025.06.03
最終更新日:2025.06.03
※以下はビジネスチャンス2025年6月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。
個人の長時間利用をターゲットにした経営戦略
CARTS mobilityが展開する無人レンタカー「カーツシェアレンタカー24h」は、2024年5月のサービス開始と同時にFC展開も進めている。直営店は無人16ステーション、有人2店舗で、計100台のレンタカーを配備。FC加盟店10社で、ステーション数は合計25カ所ある。無人ステーションは24時間365日稼働させることが可能で、独自のシステムと合わせ若い世代に受け入れられている。
無人レンタカーならではのブランド展開
カーツシェアレンタカー24hは、予約や車の開錠、エンジン始動など一連の流れが利用者のスマホ一つで完結する。利用するにはまず、専用アプリから運転免許証などの情報を登録する。日時や車を選択、支払いをしたら予約が完了。車のあるステーションにて、アプリを通じてチェックインと車の開錠を行い乗車する。アプリ自体が車のキーになっているためそのまま利用でき、返却時もアプリを通じて施錠とサービスの完了ができる。なお、返却の際はガソリンを補充してから返却する。
同社は、個人が車を長時間利用したい場合、カーシェアでは利用料に加え月額費用が必要など割高になる傾向があると分析している。また、レンタカーでは店舗の営業時間内に返却する必要があり、利用者の行動が制限されることに着目し、これらを解決するため無人レンタカーという形態を採用した。
ターゲットは長時間利用者に設定。3時間、6時間、12時間、24時間の利用プランを用意した。また、ステーションによって異なるが、基準料金をコンパクトカーの利用3~24時間で、550~6600円ほどにするなど他社レンタカーに比べ安価に設定。24時間運営が可能なため、利用者は営業時間に捉われることなく利用と返却が可能だ。
新ブランドを24年秋に立ち上げ
初期投資は車2台の配備を想定した場合、総額で200~300万円ほど。開業費用は加盟金55万円、レンタカー業務許可書の取得に9万円、外装費が10万円、車内に埋め込む機材費が1台当たり8万8000円、装着が必須となるドライブレコーダー・GPS費用が3万4500円、その他で70万円が必要になる。車は中古車を70~100万円での購入を推奨しているが、新車やリースでも可能だ。土地を持っている場合は必要ないが、このほかに駐車場代がかかる。レンタカー業務許可書は、講習の受講と費用の支払いで取得することが可能だが、乗用車10台以上使用したレンタカー業の場合、一定の資格要件を満たした整備管理者の確保が必要となるため、同社では2~9台からのスタートを推奨している。
月商は2台の場合、10~30万円を見込む。経費は、車の維持費に保険費用が1万円程、駐車場費用が1~3万円、自動車税や車検の費用に1万円ほどかかる。その他に、システム管理費が10台まで1万1000円、オペレーター費用が5000円ほど、ドラレコ通信費用が1台当たり1500円、キーの作動を管理する通信費用が1台当たり3300円が必要だ。ロイヤリティは運行回数に応じた金額になる。
同社では、車の無人運転など技術の進歩によるレンタカー需要の増加を見越した基盤づくりのほか、インバウンド対応やサブスクリプションプランの構築といった中長期先を見据えた経営を進めている。
「技術の進歩と日常生活への導入は加速し、環境が目まぐるしく変わっていきます。時勢に乗り遅れないよう、加盟店の方たちと基盤づくりをしていきたいです」(畠田社長)

自習室の各ブースは広々と利用できる
カーツシェアレンタカー24h
CARTS mobility
(兵庫県神戸市)
畠田 英輝社長(45)
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