• HOME
  • 記事
  • 【勉強カフェ】社会人をターゲットにした会員制有料自習室

【勉強カフェ】社会人をターゲットにした会員制有料自習室

公開日:2025.07.31

最終更新日:2025.07.31

※以下はビジネスチャンス2025年8月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

独自開発の遠隔システムでリモート運営が可能

 「勉強カフェ」は、自宅以外の勉強場所を確保したい社会人をターゲットにした会員制ラーニングスペースだ。主にキャリアアップを目指して語学や資格の勉強をする人が、意欲を維持して勉強に集中するために利用する。仕事をするのではなく、勉強目的での利用が大部分を占めており、コワーキングスペースのような類似業態との差別化に繋がっている。同店は2008年に創業し、2012年にFCを開始。2020年に全国30店舗を達成した。現在は直営8店、FC28店(ライセンス店含む)の計36店を展開中だ。

カフェのようなリラックス空間

 ブックマークスが手掛ける「勉強カフェ」は、勉強する人向けの会員制ラーニングスペースだ。店内はBGMや環境音が流れるカフェのような雰囲気で、一般的な有料自習室に比べ、人の存在を感じる空間設計になっている。会員になると勉強場所を確保できるほか、会員同士のコミュニティを通じてモチベーションの向上が図れる。そのため、自宅では勉強に集中できないという悩みを持つ人が同店を利用している。
 山村宙史社長は、勉強場所に困った自身の経験から同店を開業したという。
 「転職で資格取得の必要があり、家では続かないため自宅以外の勉強場所を探していた。しかし図書館はさまざまな人がいて集中できず、カフェは長居できない。その際に有料自習室があることを知った。お金を払ってでも勉強場所を確保したいというニーズがあり、ビジネスが成立することに驚いた」(山村社長)
 同店の利用方法は主に月額での会員利用だ。会員になると、契約プランの内容に応じていつでも利用できる。提供プランや料金は店舗によって異なるが、虎ノ門スタジオでは10プランを提供している。全日6~23時に利用可能なフルタイム(1万8700円)や、平日17~23時と土日祝10~23時に利用可能なレギュラー(1万2100円)などを中心に、多様なプランを提供しており、ライフスタイルに合わせて選べる。
 なかでも、社会人をターゲットにしたレギュラープランが最も人気で、約4割の会員が利用しているという。また、受付時間内であれば会員以外も利用できる。その場合は、1時間あるいは1日単位で利用チケットを購入する。

運営委託でスタッフの常駐不要

 初期投資は地域や物件によって変動するが、総額1200~2000万円を目安としている。内訳は加盟金200万円、開業支援金50万円、そのほか物件取得費や内装工事費などが発生する。物件の立地は、最寄り駅から徒歩5分以内が目安だ。推奨サイズは40~50坪で、席数は40~50席となる。その場合、会員数は席数の4倍前後の160~200人が上限となる。投資回収期間は2~3年を見込んでいる。
 加盟後は月額費用としてロイヤリティ6%、広告分担金2万円、顧客管理システム費用5万円などが発生する。
 同社は独自開発の遠隔システムを導入しており、FC店は店舗運営業務を本部に委託することができる。利用者の少ない時間は人員を常駐させずに営業できるため、アルバイトスタッフのみでの店舗運営が可能だ。スタッフが不在となる時間帯は、本部オペレーターがリモートで対応するという。
 同社は今後も直営とFCの両軸で出店を進め、全国50店舗を目指す。

ラウンジでは会話や食事など息抜きも可能

勉強カフェ
ブックマークス
東京都港区
山村 宙史 社長(45)


次なる成長を目指す
すべての経営者を応援する
フランチャイズ業界の専門情報誌

フランチャイズ業界唯一の専門情報誌として、毎号さまざまな切り口をもとに新興本部から大手本部までをフォーカス。またFCを自社の新たな経営戦略として位置付け、中長期的な経営を目指す経営層に向け、メガフランチャイジーの情報も提供しています。

記事アクセスランキング
次なる成長を担うすべての起業家を応援する
起業&新規事業の専門情報誌

“起業のヒント” が毎号充実! “ビジネスチャンス” の宝庫です。
すぐにでも役立つ独業・開業・転業・副業サポートの雑誌です。
資金をかけずに始められる新しいビジネスの紹介、FC、経営・会社運営のノウハウなど、多くの経営者からの“起業のヒント”が毎号充実。

定期購読お申し込みはこちら