【カーブスホールディングス】FC20年目を迎え、国内2000店舗・会員数90万人を達成

公開日:2026.01.26

最終更新日:2026.01.22

※以下はビジネスチャンス2026年2月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

健康志向の波に乗り、さらなる会員数の拡大を目指す

 50歳以上の女性を対象に「女性だけの30分健康フィットネス カーブス(以下:カーブス)」を主力事業として展開するカーブスホールディングス。カーブスの国内フランチャイズ事業は2026年に20周年を迎える。現在、店舗数は2000店を超え、会員数も過去最高の90万人を突破し、91.5万人(2025年10月末日現在)となった。今では50 ~ 70代と幅広い世代の女性の支持を集めている。さらなる顧客サービス強化によって、会員満足度の向上や会員数拡充などに努める同社の坂本眞樹取締役に話を聞いた。

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#カーブスホールディングス
#フィットネス

11年連続で顧客満足度1位を獲得

顧客満足度と会員の定着率の高さが強み
フィットネス未経験層の市場を開拓

 昨年、カーブスホールディングスは過去最高の業績を達成した。店舗数・会員数の拡大に加え、物販事業の成長や「30分予約不要サポート付きジムメンズ・カーブス(以下:メンズ・カーブス)」の急伸など、事業構成は新たな局面に入った。人材育成や顧客接点の進化を基盤に、同社は次の10年に向けた成長戦略を描いている。

未経験層を開拓し過去最高益を更新

―御社の2025年8月期の連結業績は、売上高375億6000万円(5.9%増)、営業利益63億4000万円(16.2%増)、当期純利益43億円(20.6%増)と、いずれも過去最高を更新しました。その要因はどこにあったのでしょうか。
坂本 会員数をしっかり積み上げてきたことと物販が好調だったこと。この2点に尽きます。コロナ下における閉店統合により一時は2000店舗を割り込んだ店舗数も、2025年10月末時点で2000店舗(8月期は1996店舗)に再到達しています。また、今年は2006年のフランチャイズ展開から20年目を迎えます。それぞれの店舗が使命感を持ち、現場が本部と同じ理念を共有して運営してきました。各店舗のサービスレベルが高まったことが、過去最高益を出せた要因だと思っています。
―フィットネスクラブ業種で11年連続の顧客満足度第1位を獲得しました。
坂本 やはり顧客満足度が上がれば上がるほど、辞める人も少なくなります。その結果、退会率も2.07%と非常に低く抑えられています。
―決算書によれば、この1年で会員が約4.6万人も増加しています。前年に比べ、店舗数は0.9%増ですが、会員数は5.6%増となりました。会員がこれだけ増えた要因はどこにあるのでしょう。
坂本 各店舗が口コミによって会員数を増やしています。あとは、年3回ほど会員募集のキャンペーンを打っています。テレビCMで認知度を上げ、ウェブ広告でお客様に入会していただくスタイルを採っていますが、このやり方がかなり効率化され、成果を上げています。
―創業時は、団塊世代がターゲットでした。今、そのターゲット層に変化はありますか。
坂本 当初のお客様が10年、20年と経って高齢化しています。しかしコロナ以降、団塊世代より下の世代の方たちが入会しました。今は50〜70代が中心です。
―近年、24時間や無人のジムが台頭するなど、フィットネス市場は目まぐるしく変化しています。このような状況をどのように捉えていますか。
坂本 いろんな業態が出ることでフィットネス人口が広がっていくことは、非常に素晴らしいことです。20年前、24時間ジムや無人というのは考えられませんでした。この間、技術が進化して、無人化などができるようになりました。当社としても関心があります。ただし、カーブスは50代以上の女性がメインターゲットで、大半は他のフィットネスクラブに通ったことがない方たちです。そのような未経験の方がカーブスを通じて運動の喜びを知っていただいています。この点が、他業態との一番の大きな違いではないかと見ています。

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2026年でFC展開20年目を迎える

「メンズ・カーブス」が好調 今後は多店舗化を加速

―カーブスの最大の特徴は、顧客満足度が高く退会率が低いこと。もう1つが、会員の方たちの運動の習慣化ができていることだと思います。この2点を成し遂げるための取り組みや施策について教えてください。
坂本 インストラクターとのコミュニケーションが活発であることが1つ。もう1つが、きちんと成果を実感していただいていることです。
 健康に山登りができることを目指している方もいますし、体重をこれ以上増やしたくないという方もいます。それぞれのニーズに対して、インストラクターが会員の想いを共有して、一緒に問題解決に向かっています。こうしたインストラクターの役割が大きな要因です。よく会員の方が言っているのは、カーブスに行く目的はまず運動しに行く。次に、仲のいいお友達に会いに行く。それから娘のように可愛がっているインストラクターに会いに行く。この言葉に尽きると思います。
―御社は会員向けプロテインの販売が強いのも特徴です。商品販売にもインストラクターが大きく関わっていると思うのですが。
坂本 インストラクターは会員の皆さんとの結びつきが強く、信頼を得ているのは確かです。しかし、会員のニーズに合致した商品を提供できていることが一番大きいと思っています。プロテインは2010年12月に販売を開始し、2017年にはスーパープロテインをリリースしました。2023年には商品を全面リニューアルすると同時に、50〜60代向けの新商品も出しました。本部から会員の自宅にお届けする形を採っているので、FC加盟企業は在庫リスクを背負う必要はありません。
―顧客満足度を維持し、物販も好調です。そうなると、目下の目標は会員数100万人でしょうか。
坂本 私たちの使命は、正しい運動習慣を広めることで社会問題を解決すること。そう考えると、カーブスだけで会員数100万人を達成したところで問題解決には至りません。とはいえ、女性がそれだけいるのであれば、男性にも運動の習慣化ができず困っている方が同数いるはず。便利な時代に育ったため運動を十分にしてこなかった方も少なくありません。こうした方たちに運動習慣を身につけてもらいたいと考えています。カーブスは50歳以上の女性ですが、それ以外をターゲットにした新しいビジネスも立ち上げていきたいですね。
―今後は50代の女性以外をターゲットにした新業態を目指すということですか。
坂本 直近は、メンズ・カーブスの拡大に注力します。メンズ・カーブスは2025年8月期に6店舗を新規出店し、総店舗数は25店舗になりました。既存店舗の会員数増加だけでなく、新規店舗も順調に立ち上がりました。今年度はさらに多店舗展開をしていきます。
―メンズ・カーブスが好調のようですが、その要因は。
坂本 メンズ・カーブスの場合、近隣のカーブスに通われている方たちにご主人などを紹介していただけるのが1つの強みです。会員のご主人ですから高齢の方が大半です。それと合わせて、最近好調なのがマーケティングです。マーケティングによって、50〜60代の方たちが入会していて、結果として50〜60代の男性が集まりました。メンズ・カーブスがスタートした2016年頃は、女性に比べて退会率が高く、そこが課題でした。今では男性会員も運動の習慣化が身についてきて、退会率も落ち着いてきました。女性用のカーブスに近いモデルになりつつあります。
―以前、メンズ・カーブスは、カーブス3店舗につき1店舗が目安と伺っていました。そのような出店方針は今も変わりませんか。また、カーブスとメンズ・カーブスの出店余地はどのくらいと見込んでいますか。
坂本 メンズ・カーブスの出店は、今の段階では変更ありません。カーブス会員の紹介で男性会員が集めやすくなっています。カーブスの近くに出店しているので、すぐに店舗を立ち上げられるところも強みとなっています。出店についてですが、中期ビジョンではカーブスは今後10年で2200店舗の規模を目指しています。メンズ・カーブスは10年で380〜500店舗は出店できると考えています。
―オーナーからの反響はどうですか。
坂本 オーナーは男性が多いので、メンズ・カーブスは歓迎されています。カーブスを多店舗展開していただいても、やっぱり2000店舗を超えてくると出店できる場所は限られてきます。こうしたことから、メンズ・カーブスに高い関心を持っていただいています。

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25店舗体制になったメンズ・カーブス

1か月の初期研修や定期的な講義で人材を育成
健康志向を追い風に会員数の拡大を目指す

 医療費増大や高齢化が進む国内市場で、「正しい運動習慣」を広げることを使命としており、その役割は一段と大きくなっている。海外にもネットワークを拡大するが、今後も会員満足度の向上、人材育成を強化し、男性層への新規市場開拓を軸に社会課題の解決と企業成長の両立を目指している。

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女性カーブスからの紹介で利用者拡大

理念と使命感を共有する加盟企業が店舗数と会員拡大を牽引

―現在、カーブスの直営店とFC店の比率はどのくらいですか。
坂本 直営店が82店舗でFCは1914店舗です。国内グループのフランチャイズオーナーは約350社に上ります。今は原則として、新規募集をしておりません。理念や使命感を共有できた既存オーナーが、地域密着で複数店舗を運営しています。フランチャイジー1社あたり平均5店舗以上を運営していて、10店舗以上の運営は50社あります。
―最近、力を入れて取り組んでいることは何ですか。
坂本 最も好調なのは基礎となる会員数が増えていること。今後も2000店舗の会員数を増やしていきたいです。それにより日本全体に健康な人が増え、物販もそれに応じて業績が上がってきます。会員数を伸ばしていくには顧客満足度が大切です。新規会員もしっかり獲得しながらも、退会率は低く抑えたいです。
―店舗のクオリティを上げ続けて、会員をもっと増やしていくには、インストラクターの役割が重要になると思います。どのように質の高いスタッフを育てているのでしょうか。
坂本 新規店舗をオープンするにあたって入社された方たちは、東京で研修を受けてもらいます。初期研修は約1か月間で、運動生理学やマシンの使い方や指導法、クラブ運営の基本等を学びます。初期研修後も全国の研修会場で定期的に講義・成功事例共有を実施しています。講義では、最新の健康知識学習やマシントレーニングなどを学びます。また、オンライン学習も用意しています。教育サイトで体系的な教材を整備し、eラーニングでも学習可能です。常に教育が一番大事だと考えているので、定期的に本部で集合研修を実施しています。
―インストラクターは正社員ですか。
坂本 インストラクターは、それぞれの加盟企業が正社員として採用した方たちです。中には結婚・出産されて、短時間勤務のパートナーとして戻ってきた方もいらっしゃいますが、原則、正社員として雇用いただいています。
―このほか、人材強化で取り組んでいることは。
坂本 私たちは創業以来、「人の成長こそが企業の成長力の源泉である、働く人の満足がお客様の満足を創り出す」との考えのもと、チェーン全体で働きやすい職場づくりと人材採用、人材教育を重要課題として取り組んできました。また、店舗業務の効率化のためのIT投資にも積極的に取り組んできています。数年前からFC加盟企業も含めて働く人達の待遇向上の施策を推進しており、チェーン全体で働きがい、すなわち「やりがい」と「待遇」の両面から接客サービス業No.1の実現を目指しています。
―御社の社員はどこにやりがいを感じていますか。
坂本 幸いなことに、カーブスというモデル自体がお客様に喜んでもらえる業態です。運動してこなかった人が、正しい習慣を身につけることで健康になっていくので、目に見えてやりがいは感じられると思います。

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初期研修後も定期的に講義などを実施

日本式のノウハウを欧州で展開 人材と顧客満足度をさらに強化

―次に、海外事業についてお伺いします。他業種では東南アジアやアメリカに進出するケースがほとんどですが、御社はヨーロッパに展開しています。
坂本 カーブスはアメリカ発のビジネスモデルで、現在はカーブスホールディングスの傘下にあるCurves International,Inc. がグローバル・フランチャイザー機能を担っています。それぞれの国のマスター企業とマスターライセンス契約を結び、その企業が自国でFC展開を行っています。
 その中で、私たちは団塊世代を対象にして世界中で最も店舗数と会員数も伸ばしてきました。少子高齢化が進行する国で、かつ成熟した地域を考えていくとヨーロッパが当てはまります。ヨーロッパであれば日本のノウハウが通用するのではないかと考え、2019年にカーブスヨーロッパを買収し、重点地域としています。
―ヨーロッパには何か国・何店舗を出店しているのですか。
坂本 スペインやイタリア、英国を中心とした欧州8か国に124店舗を展開しています。多店舗化に向けたビジネスモデルが完成し、1店舗あたりの会員数・売上は過去最高水準で推移している状況です。2026年以降は、多店舗展開を強化し、店舗数を増やしていきます。
―今後フィットネス市場は、どうなると予想していますか。
坂本 医療費削減や介護費用の問題を解決するには、健康な方が今後も健康でいるということが非常に重要になっていきます。国もさまざまな施策を打ち出していますので、フィットネス業界には今後さらに追い風が吹くと思います。
―最後に、今年の抱負をお願いします。
坂本 市況は良好なので、この時期を逃さず会員数を増やしていきます。引き続き、会員の顧客満足度を上げるとともに、良い人材に長く働いていただける環境づくりを強化していきたいと考えています。

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チェーン全体で働きやすい職場づくりを推進している

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(東京都港区)
坂本 眞樹取締役(58)
1967年1月20日生まれ。フランス・パリ出身。株式会社ベンチャー・リンクを経て、2005年にカーブスジャパンの創業メンバーとして参画。現在は株式会社カーブスホールディングス取締役、ならびに株式会社カーブスジャパン代表取締役社長を務め、フィットネス事業の成長を牽引している。

 

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