【連載 第23回】フランチャイズオーガナイザー佐々木翔が直々レクチャー! 健全で強い本部の作り方
公開日:2026.01.04
最終更新日:2026.01.06
※以下はビジネスチャンス2026年2月号から抜粋した記事で、内容は掲載時の情報です。
本部が加盟店に対して取引先を指定する際の留意点
均質性確保のための指定
本部は、全国どこに加盟店が出店しても均質性を担保できるように努める必要があります。同じ屋号を掲げているにも関わらず、北海道と鹿児島の各加盟店で品質が異なるなんてことはあってはなりません。お客様はチェーン店に対して、各加盟店のオリジナリティなんて求めておらず、想起される「あの味」「あのサービス」を求めているわけですからね。
そのため、飲食業の本部は加盟店に対して食材の仕入れ先を指定したり、塾の本部であれば教材を指定するでしょう。これらは均質性を担保するために必要なルールであり、FC本部の責務の範疇です。
他方、正当な理由がなく加盟店に対して取引先を指定させることは、独占禁止法の「優越的地位の濫用」に該当する恐れがあります。例えば、本部が加盟店に対して内装業者を指定していて、1件の店舗工事ごとに内装業者から本部へ手数料が支払われる仕組みになっているという事例がよくあります。
勿論、本部が内装業者をリサーチして、良質な精度で店舗工事をしてくれるパートナーに出会うまでの労力は相当なものですから、本部が費やした時間とコストを踏まえると手数料という対価があっても不思議ではありません。
しかし、ここで重要なのは、「営業秘密の保護やチェーンイメージ確保などの限度を逸脱し、加盟店に対して指定業者のみと取引させることによって、良質で廉価な他事業者と取引させないようにする行為」に該当するか否かという点です。
本部としては、チェーンイメージ確保のためであれば内装業者の指定をすること自体は問題なく、仮に手数料が発生する仕組みでも問題はありません。ただし、加盟店視点で考えた際に、地元の内装業者に依頼するよりも、良質且つ廉価である必要があるということです。
もし、本部指定の内装業者が他の内装業者よりも悪質で高価だった場合、上述した優越的地位の濫用に該当する恐れがあります。
本部が取るべき実務対応
では、本部としてはどう対策するべきでしょうか。その時点の全体の店舗数や出店計画にもよりますが、まずは今後の内装工事発注の確約やスケールメリットをもとに内装業者と交渉をして、廉価な設定で加盟店に案内できるように努めることが求められます。しかし、昨今は資材コストも値上がりしていますから、交渉は容易ではないでしょう。
もし交渉がまとまらないようであれば、先述のように本部への手数料が発生する仕組みであれば、その手数料を放棄する検討も必要です。
また、内装業者の存在を本部からの「指定」ではなく「推奨」と表現を変えて、強制力を緩和することも得策です。ただし、加盟店が地元の内装業者に依頼するという場合には、それを容認しつつも、チェーンイメージ確保のために、本部が内装工事の進捗管理に関与することを必須とするべきです。
これを妥協すると良質なチェーンは構築できませんので、留意しましょう。
Profile ささき・しょう
某FC本部に在籍し、SVやオーナーコンサルチーム責任者として加盟店継続率96%を実現。その後、コンサルティングファームを経て、2017年にリユースショップWAKABAのFC本部を立ち上げた。加盟開発/店舗開発/SV/融資/法務など、全てのFC本部機能をオーガナイズし、加盟募集開始から3年で100店舗、4年で150店舗展開を達成。2021年に株式会社フリグマを設立し、3年で100店舗達成をコミットするFCオーガナイズサービスを世の中に提供するべく活動している。
加盟募集開始から3年で100店舗を実現した確かな実績とノウハウでFC本部をサポート。
株式会社フリグマ
https://flegma.jp/
FCオーガナイザーのYouTube番組
https://www.shosasakifranchisor.com/
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